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2023/6/10 梅収穫、土器(と蛇)焼き

13:30 post 着

荷物をおいて、アトリエハウス跡地近くの梅畑へ向かう。途中の団地の公園で知り合いの子供たちに出会う。「6歳になったー」と話しかけてきてくれる。子供側から話しかけてくれるなんて!嬉しい。

14:10 梅畑

暮らしの編集室の企画「梅の収穫体験」に参加する。連日雨だったからか、地面一面に梅が落ち、豊かな梅の香りが漂っていた。
まずは、落ちている梅から拾うことに。大人十数名で1時間ほどかけ拾い集めた。その時点ですでに1輪車4台分くらいの量の梅がとれていたと思う。梅畑はそんなに大きくなく、梅の木が10本強くらいだったのだが、それでもこの量がとれることに驚いた。
15時過ぎくらいから、ジャズ喫茶中庭のメンバーや子供たちが合流。元気な子供たちは梅の木に登り、竹の棒で枝をたたいて梅の実を落とす。お父さんたちも木に登り、幹をゆすって梅を落とす。ドドドドドッと、雨のように降り落ちる梅。体に当たると痛いくらい、大きくてずっしりとした梅たちだった。
16時くらいまで収穫作業をして、その後は選別作業とおすそ分けタイムに。100㎏弱はあるんじゃないかと思える大量の梅。オレンジ色に熟したものから固い青梅まで、色とりどりのモザイクが美しい。

子どもたちも参加
収穫した梅たち

梅ジャム用に熟れた梅を1㎏、梅酒用に青梅を2㎏頂いた。梅の選別をしていると、畑の近くになっていたビワの実と、畑でとれたジャガイモを使ったふかし芋を頂く。どれも最高に美味しい。

16:30 有人島(市内の作業用一軒家)

昼間にEさんから連絡をもらい、急遽土器焼きをすることに。Eさんは薪をこさえて駆けつけてくれた。場所はEさんへのインタビューでも使った、市内にある作業用の一軒家、通称「有人島」。梅収穫体験をした畑と隣接しているので歩いて向かう。
庭の草を刈り、土を掘り返して簡単な焼き場をつくる。新聞紙と枯草で火口をつくり、薪に火をうつしていく。30分ほどで火が安定したので、土器を焼いていくことに。半年間の乾燥期間を経た粘土細工たちは、色が白っぽく、心なしか一回り小さくなっていた。(土器を成型したときの記事はこちら

焼く前の粘土細工たち
焚火のなかにつっこむ
まわりで蛇や食パンを焼いて暇つぶし

薪の間にすき間をつくり、そこへ土器を配置していく。燃え盛る火の中に土器を突っ込んでいく感覚は、なんとなく火葬を想起した。ガンジス川のほとりにあるという遺体焼き場も、こんな感じなのだろうか。

薪が燃えきるまで待機。Eさんがおもむろに竹を削りだしたので、何を作っているのかと尋ねる。「蛇を捕まえたので、焼こうと思って」との返答。かばんから丁寧に下処理され、身を開かれた冷凍蛇が出てきた。土器を焼きながら人生初蛇食体験を迎えるとは、予想外の展開である。そんなやりとりをしていると、梅収穫帰りの親子たちがのぞきにやってくる。「土器焼いてるの?」「ヘビ!えー!」「変なテレビ番組みたい…」など口々に感想を漏らし、「またねー」と帰っていく。ふかし芋の余りを頂いた。
焚火をしながら芋を食べる。今日は食べ物をめぐんでもらってばっかりだなあと思いつつ、串刺しにされ、かば焼き状態の蛇を眺める。30分ほどで焼き蛇の完成。塩とピパーチで味付けして、いざ実食。
人生初蛇は、まあ食えなくないな、という感じだった。味は淡白で鶏肉に近いが、あばら骨が多いうえに背骨が固いので可食部は少ない。魚の骨せんべいを食べている食感だった。

火が燃え尽きるまで、おしゃべりをしたり、食パンをやいたり、その辺の木を叩いて演奏してみながら時間をつぶす。縄文時代の人たちも、土器が焼きあがるまでの待機時間、こうやって暇をつぶしながら祭とかしていたんだろうかと考える。
途中、火の中の土器を棒でつついてみると、カンカンと高い陶器の音がした。土の塊が土器に生まれ変わる実感。生成変化を知識として知っていても、体感すると何とも言えない感動があるものだ。

19:30  焼き上がり

とろ火になったので、土器を引き上げて冷ます。草ですすをはらい、土器になった粘土細工たちをながめる。暗くてあまり細部は見えなかったが、焼く前の可塑性は消え、固く耐久性のある物体に生まれ変わっていた。土が死んだのか、土器が生まれたのか、不思議な感覚。
Eさんの車に乗せてもらい団地に帰る。くたくただったのですぐ寝てしまった。

焼きあがった土器たち

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