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092 各駅停車の行方は知らずとも

いきなり余談で恐縮なのですが、今学期は、とある教授のアシスタントという立ち位置で授業のお手伝いに週2コマ参加してるんですね。

一年生向け授業の話ですけども、

 「私の友達が、この授業(私が手伝ってるやつ)と別の授業で履修を悩んでいたんですけど、"筆者"さんがいるから選んだって言ってましたよ笑 結構推してます笑笑 質問しにいこーって言ってましたよ(*'▽')」

との話を今日聞きました。

シンプルに、気分が良くなりました。
ただ、それだけの話です。なんかすいません。



寒風にはジャケットを

涼しい季節というものは、その涼しさから身体を守るかのように、なんだか内へ内へと気持ちが向いていく気がする。

夏は開放的な気分になって、冬は閉塞的?とでも言い表せそうか

蒸し暑い夜では頭がぼーっとしてしまって、なんだか気が散らばってしまうことも。

もはや四季とは言い難いような昨今の気候事情であるが、僕はこの時期が一番好きだ。誕生日月が近づいているからこそ、遺伝子レベルでこの季節を求め, 感じているのか、はたまた別の理由か。

日中はまだまだ太陽のおかげて暖かな日も多いけれど、日が落ちてからは、かなり冷え込んできた。

塾講師をアイデンティティの一つとしているこの私の性からなのか、ジャケットを羽織れる季節というものが毎年待ち遠しかった。なんだか気持ちがシャキッとする。

特に、ジャケットに袖を通したのち、それぞれの下襟を両手で下にグッと、引き下げる動作になんだか身が引き締まる思いがする。

私服でもジャケットは気に入ってしまい、若々しさの代わりに、余所行きのかしこまった大人チックな姿を演じることができている。

まさしく今日も、大好きなジャケットに身を任せ、仕事終わりの空はすっかり暗くて、冷たい風が、湧き上がってきた熱量というものを閉じ込めたままで家まで連れて帰ってくれたようです。


終わりの始まり、なんて使い古された言葉と

今日、本学ではオープンキャンパスが開催されました。

相変わらず事務室の犬として、学生スタッフとして参加をさせていただいたわけですが、この活動も今日で最後。

本当に、事務室の方々にはお世話になりました。素敵な経験と思い出をたくさんいただけて、光栄です。


所属団体を引退して、もうすぐ1年ですか。

何度話したか分からない学部の説明。正直、「もうええて」と思ってしまう時期もありました。ものごとをナナメに見すぎていた時期ですね。

外に対して批判的な視線は持ちすぎることなく、自分に対して批判的になることの大切さとかも皆様からは学べました。


「慣れ」というものは、安心材料でもあるし,自信にもなるし,けれども自分を足踏みさせる邪悪な存在だと思います。

18:00を過ぎたころ、事務室をあとにして外へ出てみると、外は真っ暗で昼間の様子がウソに思えるほど空気は冷たかった。

共に最後を迎えた4年生たちと駅へ向かいながら、想い出を振り返ってみる。

私が最もこの活動に参加をしてきたこともあって、

「最後だねー、どう?」だなんていう雑な感想を求められた。いや、彼らからだけではなくて、事務室の方からも全体の場で聞かれたか。

「達成感」というよりは、「喪失感」が浮かんできたから、芳しくない反応になってしまいました。なぜだろうかと、帰りの電車はあえて各駅停車に乗ってゆっくり考えてみたんです。

「達成感」というものは、慣れていることをこなすのではなくて、新たなことを乗り越えることで得られると思うんです。

いつもの場所で、いつものことをする。これだけ安心できる場というものは嬉しいんです。その活躍の場というものが無くなったという「喪失感」がそこで湧いてきたんだと思います。

言語化がまだまだ難しいです。
オードリーのラジオに気を乱されているのでしょう。


人の人生に影響を与えられるということは嬉しいことです。塾のバイトや、オープンキャンパスの運営で、いったいどれだけの子どもたちと話してきたことでしょうか。彼らとは、一期一会の出会いと付き合いとなることが多くて、大学4年生として動いている今、いよいよ出会った彼らたちの行方を知ることは難しいです。

いつかまた、「慣れた」場所以外で会えることを期待してしまいます。


一歩引く潔さ

大学最寄り駅へと向かう帰り道、元所属団体の所員たちがまだ残っている様子が建物の外からうかがえた。

顔見知りの広報課職員さんの姿も見えたから、最後にご挨拶でもしようかと建物の中に入っていった。

私に気が付くことはなく、一度、彼ら後輩たちが待機している別の部屋へと職員さんは入って行ってしまった。

声をかけにそのままついて行こうかととても悩んだ。きっと、数か月前までの自分なら入っていったであろう。けれども、グッとその足はとどまった。

(先に言っておくが、彼ら後輩のなかに会いたくないだとか気まずい人がいたから なんてしょうもなさすぎる理由では一切ない。むしろ、コンタクトも外していたから、一人一人の顔は判断できていない。)

とどまった理由としては、彼ら後輩たちの世界ができているなかで、僕が入ってしまうのは、なんだか違う気がしたからだ。差し入れも買ってはいったけれど、開場する前に同じ学科の後輩だけを呼んで、彼らに託した。

気にかけたい気持ちはとてもあるけれど、直接顔を出しすぎるのはもう、なんだか違うかな。

このまま帰ってしまおうか、2分くらい立ち往生して考えたけれども、別日にしてしまうと、今、沸々と湧いている新鮮な気持ちを忘れてしまうと思い、彼らのいる扉へと近づいた。同時に、マスクをポケットから取り出し、着けた。

ちょうど別の職員さんが出てきてくれまして、「少し挨拶をさせてください」と伝えると、わざわざ総出で一度扉の外へと来てくれた。

ざっと、「今日でオープンキャンパス最後でした。お世話になりました。」と感謝を伝え、「後輩たちに挨拶はいいの?」と聞いてくださいましたが、一歩引いて正解だったと思います

きっと何人かは、僕が来ていることに気が付いたかと思いますが、

ドラえもんの

「ぼくは あくまでかげからみまもっていてあげるからね」

の姿勢で行こうと今日は決めていましたから、えぇ。

彼ら後輩たちを、遠くで見守るような存在がいいんですよ、きっとね。


やっぱり、4年生という生き方,立ち位置は微妙です。

大学に足がついていながらも、目線は確実に社会へ,大人へと向いています。

オープンキャンパスの仕事が終わりました。さて、この経験は次なる旅路のどこに使えるのでしょうか。

まだまだ、僕の存在が誰かの心の支えや助けになるような機会は求めていきたいものです。

けれど、一歩引いた姿勢も忘れずに。

自信と謙虚さは半分ずつでこれからも頑張ります。
おつかれさま!


おわり。

三阪咲 - 繋げ!

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