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死ぬかもしれないと思った娘が2歳になった。

娘(あかり)の2歳の誕生日会を行った

しかし、誕生日会と言えるほっこりした瞬間は一瞬。

娘はご飯をまともに食べようとせず、口の前まで運んでも、少しでも気に障ると食べ物をつかんで投げてしまう。

2歳をむかえるこども怪獣の恐怖を知っている人であれば想像するのは容易い"あるある"かもだが、我が家にもこのタイミングがきて震えている。

床に投げられたケーキとこぼされたカルピス

拭いても、拭いても、明日はアリたちの餌になるのだろう。(*自然に囲まれた鎌倉の家は全ての窓を締め切ってもなぜかアリが入ってくる)

何とかケーキを出す瞬間はごきげんになってくれて、良い写真に撮ることに成功した。それがトップの写真。

この写真の背景にある僕らの苦労を想像して、noteのスキ❤をポチッとしてくれると報われる。

「大変なことも時間がたてば薄れていくのだろう」は綺麗ごとかもしれないが、楽しかった思い出としてnoteに残しておけば、いつか笑い話と素敵な思い出になるはず(そう信じたい)

毎年、思い出すことにしていること

「こんな大変な思いができるのも幸せなことかもしれない」と思うのは、2年前にあかりが生まれてきた時に、育っていく我が子に会えないかもしれない。という経験があるから。

あかりは生まれながら心臓に奇形があり、生後2日目にして人工心肺に切り替えて心臓の手術をした。

今では前述の通り元気MAXですでに2歳年上のお兄ちゃんの勇輝(ゆうき)と同じだけ歩いて、同じだけ食べている。これだけ元気だと、大変だった時のことを忘れてしまう。

「忘れてはいけない」と思って、その時の気持ちを忘れないように、起きた出来事をnoteに書いた。コレを読むことで色んなことをリセットできる。本当に書いておいてよかった。

救急車で2つの病院をはしご。NICUで迎えた朝。予定よりも長い手術。たくさんの管に繋がれた我が子。3日ぶりの目覚め。色んな記憶が蘇る。

ICUを出てハイケア病棟に移った後も不整脈(心拍数が230などの頻脈を頻発)がでて、またICUに戻り、薬で不整脈を抑えながら、食事を何とか取れるように毎日ミルクを飲んだ量を記録。増えなくて凹む。1ヶ月の入院だった。

やっと退院して、毎日数回薬を飲ませて(よく忘れたというか、サボったが)、しばらく病院通い。一生涯、心臓病と付き合っていくという覚悟をしていたものの、経過は順調で徐々に検査の間隔は開き、生後1年のタイミングで心臓カテーテル検査の入院をした以降は病院に行くのが数ヶ月おきになり、次の検査は1年後になっている。

記憶は薄れる。だから記録に残す。

元気に走り回り、わがまま放題の娘を前に、娘が病気だということを普通に忘れている。人間は都合の良い忘却の生き物だ。それでも、忘れない方が良いこともたくさんある。

だから、記録に残すんだと思う。残したいんだと思う。伝えたいんだと思うう。

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健康が全てではない。しかし、健康を失った時に全てを失う。でも、健康に戻った時にまたそのことを忘れて健康をないがしろにする。

好きな人に会うこと、好きな場所へ行くこと、好きなだけ語らうこと。

今、失ったからこそ、大切だと気づいたものを忘れないように大切だと気づいたことを記録していきたいと思う。

早く笑顔で元気にみんなで遊びまわれる日が来て欲しい。

https://youtu.be/x8cUOKpByQo

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