見出し画像

【最強BMP㉞】ストレスに潜む「心の罠」:思い込みが招く危険(正常性バイアスと楽観バイアス)

現代社会では、ストレスや不安は避けられないものです。しかし、ストレスを回避しようとするあまり、かえって大きな危険に陥ることもあります。

この記事では、ストレス回避の心理的落とし穴と対策について、以下の3つの「心の罠」を中心に解説します。

  1. 正常性バイアス:笑って見過ごす危険

  2. 脳の慣れ:毎日の小さな油断

  3. 楽観バイアス:ピンク色のメガネで見る世界

さらに、

  • 楽観的思考とプラス思考の違い

  • 同調バイアス:みんなで渡れば怖くない?
    についてもお伝えします。


正常性バイアス:笑って見過ごす危険

「正常性バイアス」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、予期せぬ事態に直面した際に、脳が「大丈夫、大丈夫」と自分をなだめる現象です。例えば、災害時に「自分だけは大丈夫」と思い込んで避難しない人々。まるで、家の中で火災報知機が鳴っているのに「焦げたトーストだろう」と思い込むようなものです。
対策:まず、自分の脳が「大丈夫だ」と思わせる仕組みがあることを認識しましょう。そして、避難訓練や緊急時の行動計画を立てることで、実際に危険が迫ったときに適切な行動を取れるように準備しましょう。

脳の慣れ:毎日の小さな油断

イソップ物語の「羊飼いと狼」を覚えていますか?「狼が来たぞー!」と何度もウソをついたために、本当に狼が来たときに誰も信じず、羊が食べられてしまった話です。これは、災害や緊急事態に関しても同じです。「またか」と思って油断することで、実際に危機が迫ったときに適切に反応できなくなるのです。
対策:習慣と油断を区別しましょう。例えば、手洗いや消毒を日常の習慣にすることで、無意識に実行できるようになります。しかし、慣れることによって「少しくらいいいか」と油断しないように、自分の行動を定期的に見直すことが重要です。

楽観バイアス:ピンク色のメガネで見る世界

楽観バイアスとは、危険やリスクを過小評価して「自分は大丈夫だ」と思い込む心理的傾向です。たとえば、健康診断の結果が悪かったのに「まぁ、まだ若いし大丈夫だろう」と思うようなことです。これが日常生活の中で大きなリスクを伴うことがあります。
対策:楽観的な考え方を持つことは良いことですが、現実的なリスク評価も必要です。定期的に自分の健康や生活状況を見直し、必要な対策を講じることが重要です。

楽観的思考とプラス思考の違い

楽観的思考とプラス思考は似ているようで異なります。楽観的思考は「自分だけは大丈夫」と考えなにも対策をとらない思考のことです。一方、プラス思考は対策をとったうえで、明るく未来を見据える思考のことです。
プラス思考は、やるべきことをしっかりと行ったうえで、未来に対して前向きな姿勢を保つものです。例えば、健康管理においては、定期的な運動やバランスの取れた食事を心がけることです。楽観的思考だけでは、現実のリスクに対処できませんが、プラス思考を持つことで、実際に行動を起こし、より良い結果を得ることができます。

同調バイアス:みんなで渡れば怖くない?

「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉を聞いたことがありますか?これは、周りと同じ行動をとることが安全だと感じる心の働きです。例えば、避難指示が出ているのに、周囲の人が避難しないから自分も避難しないといった行動です。
対策:自分の判断を信じましょう。緊急時には、自分の安全を最優先に考え、必要な行動をとる勇気を持つことが大切です。

まとめ

ストレスを回避するための心理的傾向には、正常性バイアスや楽観バイアスなどの落とし穴があります。これらの心理的傾向に陥らないためには、事前の対策や認識が重要です。また、脳の慣れや思い込みを避け、ポジティブな思考を持つことが大切です。最悪の事態を想定し、具体的な対策を講じた上で、明るい未来をイメージすることが、心に負担をかけないおすすめの危機管理方法です。これにより、緊急時にも冷静に対応し、自己と他者の安全を守ることができます。特に災害時には注意が必要ですが、普段から「それは本当か?」と疑問をもつことも大切です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?