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【DCCR】1-1-2_シートを計算過程に沿って整理することで、Excelファイルをシンプルに保つことができる
Excelで何かを計算する時、何か基準をもってシートを分けている方は少ないのではないでしょうか。しかし自由にシートが作れるということは、それだけ混沌とした状況になってしまう危険な状況です。
他者が作ったExcelファイルが使いにくいのもこれが原因です。一定のルールがなく、全てを最初から読み解かないといけないからです。
そして1年前に作ったExcelファイルが、もはや手を付けられない状態になるのも同じ理由です。
先ほどもExcelをうまく活用するには、シートを計算過程に従って分割していくことが重要だと強調しました。
こうすることでExcelファイルの構造がシンプルに保つことができるからです。
具体的に説明すると、野鳥観察記録と野鳥のカテゴリリストがあったとします。今回は野鳥の観察記録の各レコードに対して、野鳥のカテゴリを付与する処理をするケースです。これは簡単で、鳥の名前を元にVLOOKUP()なりXLOOKUP()を利用するだけで完了します。しかし、シート構造はどうなるでしょうか。
一番カオスな計算方法としては、全てワンシートで行うことです。野鳥観察記録が何列か続いたあとに、何行か空列をおいて野鳥のカテゴリリストを置くという使い方です。そして野鳥観察記録の末尾列でVLOOKUP()なりXLOOKUP()を使用するイメージです。
逆に最もシンプルな構造は、それぞれのシート分割し3シートに分けることです。1シート目は野鳥観察記録、2シート目は野鳥のカテゴリリスト、3シート目では野鳥観察記録を呼び出して末尾でVLOOKUP()なりXLOOKUP()を行うといった構造です。
こうすることで、まず各シートの目的が明確になっていることに気が付きます。1シート目、2シート目はデータを格納しています。3シート目で初めて計算を行っています。
シート間の依存度はどうでしょうか。今回の小規模なケースでは分かりにくいですが、希少種を表すレッドリストや観察者の所属など結合するデータが増えた場合でもデータシートは完全に独立し、計算シートから一方的に参照されるだけという依存度の低い構造を保つことができます。
次にデータシートを更新することで計算結果をすぐに得られる構造になっていることにも注目してください。データシートは完全に独立しているため、同じデータ構造であればデータを上書きするだけで再利用可能です。
このようにシートを計算過程に沿って整理することで、Excelファイルをシンプルに保つことができるのです。
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