ジェシー・ハーンと不屈の意思
ジェシー・ハーン復帰
1月18日の朝、ロサンゼルス・ドジャースとジェシー・ハーンとマイナー契約を結んだとの報道がTrade Rumorsより出ました。
2016年にアスレチックスのファンになった際にすぐに好きな選手になったうちの1人なので、折角なので少しでも知ってくれる人がいると嬉しいなと思ったのでnoteにします。
故障に悩まされ続けてきたハーン
ハーンは2014年末にデレク・ノリスとのトレードのメインピースとしてOAKにやってきました。2016年は6勝6敗、防御率3.35 と活躍しましたが、2016、17年は防御率6点、5点台と不振を極め17年の途中にブランドン・モス、ライアンバックターとのトレードでKCに移籍となってしまいました。KCに移籍後は通算2回目のトミージョン手術を乗り越え、2020年の短縮シーズンでは18試合でERA0.62と大きく活躍しましたが、結局その後も故障に泣かされ2022年以降はどことも契約できず、自分でトレーニングを続け2024年に3年ぶりのチーム所属になった次第です。今までインスタ等で所属先がないながらもトレーニングをし続けてたハーンを見てきただけに今回の契約は素直に嬉しいです。
ハーンの強み
①カーブ
ハーンの強みと言えばなんといってもカーブです。そのムーブメントはMLBでも屈指で、2020年のVS Avgを見ると横変化ではMLBトップを誇っています。
このカーブは空振りが取れるというよりもゴロを量産する球として用いられ、 XBAは.090と抜群の効果を発揮しました。
②シンカーの出力
先発時はそこそこの球速しか出ていなかったハーンでしたが、2019年のブルペン転向によって、93マイルから95マイルに球速アップに成功しています。2023年で換算しても平均95マイルのシンカーは上位25%ほどに位置しており、横変化も抜群なことを鑑みるとそのまま通用する可能性は十分あると考えています。
今後ハーンの活躍するために
今後ドジャースのブルペンにハーンが食い込むために必要な要素を考えました。
①シンカーのコマンド
今までのハーンの活躍したシーズンを見るとシンカーをサイドに集められるかどうかが分水嶺になっているように感じました。特に2015年(防御率3点台前半)→2016年(防御率6点台)になった際は顕著です。
また防御率0点台のシーズンもシンカーを右打者にバックドアで入れることができています。
この辺の感覚が戻ればハーンが活躍する可能性は格段に上がると考えられます。
②第3の球種
ハーンの最大の武器はカーブですが、お股ニキ氏著の『ピッチングデザイン』にではカーブはバリューの出しにくい球種だとされています。
現代野球では上記トンネルポイントのような同じスポットに球種を集めることで球種の判別を難しくすることが有効だと考えられています。しかし、カーブは球速が遅い上にトンネルに通しずらく速球との判別がすぐについてしまうのが理由のようです。ハーンのカーブはムーブメントが著しく良いため通用しないとは思いませんが、第3の球種があるとさらに打者が球種を絞りづらくなると考えられます。
トレーニング施設の動画ではハーンはスプリットの習得を目指しているようです。これが使えるようになるかは大きな鍵になりそうです。
おわりにと余談
ハーンの球はシンカー、カーブともにグニャグニャ曲がるので投球を見れば好きなファンが増えると思うので注目して見てくれると嬉しいです。
上記の動画を見ると故障からの回復は順調そうです。健康を維持してLAD で飛躍することを願うばかりです。
※余談
2015年辺りからジェシー・ハーンにちなんで時刻を伝えるアカウントがあります。興味があればフォローしてみてください
参考文献紹介