突然の誘い。

「今日ライブ行かない?大阪のやつ。」

そんなことってあるだろうか。ここは東京である。私は「いいっすよ」と返した。

お互い準備して品川で待ち合わせ。ほんとに来るじゃん!誘ってきたのそっちじゃん!なんてやりとりをしつつ、美味しそうなお弁当と美味しいビールを買って新幹線に乗り込んだ。至福の時間。乗ってれば大阪に着くし、昼からビールだし、なによりこれからライブである。

大阪に着いた私たちはそのまま会場に向かった。開場の時間まで少し余裕があったが、チケットを確保しつつ近くをぶらぶらしつつその時を待った。約900人規模のその会場は入場だけで時間がかかる。そろそろかなーと思っていると、「なんか小腹空いたね。大阪っぽいの食べたいね。」とその人は私に言った。「そうですね。」

近くにそれっぽいお店は見つからず、通りのクレープ屋さんでクレープを買うことにした。出迎えたのはピンクアフロのおっちゃん。実に大阪っぽい。その風貌からは想像し難い繊細な手つきで作られた可愛らしいクレープを持って私たちは会場に戻った。

入場すると見知ったスタッフさんが1人、2人、3人…あ、あっきー物販やってるー。エントランスでわちゃわちゃおしゃべりをして、ここ大阪だよね?と確認したくなるようなホーム感のままライブを迎えた。


ライブはもちろん最高だった。大阪まで来てよかった。お腹すいた。ライブに来ていた関西の友達2人と友達の彼氏さんと合流し、たこ焼きを求めて道頓堀に向かった。ナビに連れられて着いたのは、かの有名なグリコの看板の真下である。これこの角度から見ることある?笑

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たこ焼きをたらふく食べて、ライブの感想を言い合って、満たされた私たちは、みんなに別れを告げて深夜バスに乗り込んだ。その人は帰ったら仕事に向かうという。なんてこった。私は少し寝ようかな。次の日仕事なのに大阪のライブに誘うその人の思考は全く理解できないが、まぁ楽しかったからいっか。

本当だったら、3度寝くらいして昼くらいに起きて溜まった録画を見てお風呂入って寝る、みたいな何の生産性もないぐうたらな土曜日を過ごすはずだったのに、人生とは分からないものである。自分が動こうと思えば、決断に時間をとらなければ1日なんて如何様にもできる。いろんな人に会ったり大好きな音楽にふれたりすることができる。自分から動くのはなかなか億劫だが、動くきっかけをくれる人が身近にいることがすごくありがたいことだなぁと思った。

よし。寝よう。



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