はこ(ぶ)

本を読んでいた
揺れて
電車には誰もおらず
黒い窓
から注がれたように
椅子があった

足元に花弁がある
黄色の線
が伸びて
地球を剖ける
梯子の上
窓は黒い

栞が飛ぶ
ひとりでに
椅子
の上で
回る
までの青空

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