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イメージは消費者の意思決定に強烈な影響を与える

こんにちは、大江仁です。

今日、ジャニーズのKinKi Kidsさんの記事を読んで、
売れている方ほどイメージが定着してしまい、
変えていくのが難しいのだなーと感じました✨

そう、KinKi Kidsさんといえば
1997年に『硝子の少年』の大ヒットで華々しくメジャーデビューしたのを
小学生の頃の記憶ながら鮮明に覚えております。

『硝子の少年』は『クリスマス・イブ』などで有名な山下達郎さんが作曲した名曲で、累計179万枚売り上げて、ジャニーズのデビュー曲としては最も売り上げた作品です。

2人はデビューして数年はこの『硝子の少年』のイメージが強烈すぎて悩んでいたとのこと。

売れっ子はどうしても売れた作品のイメージに囚われがちです。

芸能界を引退されましたが、女優の江角マキコさんも『ショムニ』の坪井千夏という、男勝りで明朗快活なイメージを拭いきれないことが悩みとなっていた時期もあったと聞きます。

確かにイメージが定着して、いい方向に進む場合もあるそうです。

女優の木村多江さんは女性視聴者からはあまり好かれない「薄幸」な役が多かったようですが、これを貫き通した結果「薄幸」のイメージで売れっ子女優へとなったそうです。

テレビや映画、雑誌などのメディア関係はかなりイメージが先行する仕事です。

なぜなら、アナログに会話をして、その人の本当の人となりをわかり合うことができないからです。 

顔や声、服装などの言葉以外の印象で視聴者は好きか嫌いかを選別してしまいます。

メラビアンの法則というのがあり、人が情報を得ているのは
言語情報は7%で、38%は聴覚、55%は視覚情報だそうです。

メディアに出演する有名人はそもそも言語情報を直接的に伝える場が少なすぎるのですから聴覚と視覚がほとんどになってしまう。
さらにゴシップ記事なども飛び交ったりして、嘘か本当かもわからない情報までもが入り混じる。

有名人にとって、不倫スキャンダルなどが痛手になってしまうのも
不倫のイメージがその先ずっとつきまとうからです。

そして厄介なことに人間の感情や欲望はネガティブな情報には非常に敏感です。ニュース番組を見ていてもポジティブなニュースってあまり印象に残らないのではないでしょうか。人は無意識状態にある時はネガティブな情報に引きづられがちです。それは人間の動物としての本能として、外敵から身を守るためにネガティブである必要があったというところがあります。
ゴシップ誌が売れるのはネガティブな噂話に引き寄せられる人間の本能があるかぎり、当然のことといえば当然のことと言えるのかもしれません。

人前に露出する仕事というのはどうにもこういうイメージとどう付き合っていくかなんだなと改めて感じます。

そして全てのビジネスにおいてイメージ戦略は肝要です。

キャッチコピーを企業がつけるのもイメージをよくするためのものです。
「水と生きる」サントリー
「お口の恋人」ロッテ
「あなたとコンビに、ファミリマート」

など、キャッチコピーをつけて、
消費者のイメージをよくしているのです✨

これは情報の内容がどうこうより、
耳に残っていて、頭に浮かぶことが大事です。

「水と生きる」サントリーと言われたら、
サントリーって自然を大事にしているんだなーって勝手に想像するわけです。僕などはこのキャッチコピーを聞くと「南アルプスの天然水」のイメージが湧いてきて、山中の小川の情景が浮かびます。

このイメージはブランディングによって「意図して」作られたものです。
今や世界を席巻するAmazonだって元々は本屋です。それがあらゆるものがネット上で買えてしまう巨大プラットフォームとなり、なんでも簡単に揃うというイメージを定着させてきました。

富士フイルムはその名の通り、元々はカメラのフイルムを売る会社ですが、現像の際に使用するコラーゲンを使用した技術を活かして、化粧品にも参入しています。

トヨタの場合は、高級車のブランド「レクサス」を別に立ち上げて、ブランディングをしました。トヨタの一般大衆的なイメージとレクサスの高級イメージの2つをあわせ持つ会社です。

僕たちがものを選択する時にいかに「イメージ」で選択しているかがよくわかります。機能面を大事にされる方も多々いらっしゃるとは思うのですが、多くの人は感情的にイメージから入りやすいのです。

だからイメージで好きとか嫌いとか決めてしまいやすい。
これが企業にとっては大事な戦略の一つになりますし、
逆に世論を間違った方向に誘導してきた歴史もあります。

イメージ戦略で日本は戦争に突き進んできた歴史があります。
メディアがこぞって戦争を煽り、日本がアジアを開放すると喧伝し回ったのが大東亜共栄圏でした。

戦争はどこが正しいという話ではありませんが
日本の総括としては、かつての日本政府が国民に対して流布したイメージ戦略が戦争という泥沼へ多くの犠牲者を出して引き摺り込んでいったことには違いありません。

イメージとはそれくらい人間にとって強烈な選択の決定権を与えます。
なので、僕たちはビジネスを行うという立場なのであれば、消費者に素敵なイメージを持ってもらう努力は大事(もちろん中身も大事です)ですし、

消費者という立場でものを見るならば、イメージと同時に落ち着いて、その物事の本質は何かを立ち止まって考えることは大事だと思います。

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