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孤独とコミュニティ:現代社会における個人主義者の生存戦略

2024年、私たちは高度に発達した資本主義社会に暮らしています。もしあなたが親から10億円の遺産を受け継いだとしたら、他人に気を遣う必要はなくなるかもしれません。しかし、あなたはこの2024年に生きていながらも、原始的な本能を持っています。それは孤独を恐れる本能です。研究によれば、孤独でいることは毎日タバコ一箱を吸うのと同じくらい寿命を縮めるとされています。恐ろしいことです。

孤独を恐れる私たち人類も、共同体主義者と個人主義者の2つに分けられます。共同体主義者はコミュニティにすぐに馴染みます。地方の封建的なコミュニティでも簡単に適応できます。一方、個人主義者は異なり、共同体に馴染めず、上京する人や最終的に孤独に陥る人もいます。

この記事では、個人主義者がどのようにすべきかについて考察します。そもそも、なぜ人は孤独を恐れる本能を持っているのでしょうか?その理由は原始時代まで遡ります。2024年の私たちは10億円さえあれば、コミュニティに頼らなくても済みますが、原始時代ではコミュニティから追放されることが死を意味しました。そのため、このような本能が現代にまで残っているのです。

ここで、コミュニティについてもう少し考えてみましょう。コミュニティの最小人数は2人ですが、これは非常に脆弱です。1人が裏切ったり、病死したり、旅立ったりすると、コミュニティはすぐに崩壊します。そのため、2人だけのコミュニティでは孤独を恐れる本能を抑えられません。

これは友人がいないのに恋人がいる女性が非常に不安定な状態にあることを意味しています。また、マッチングアプリやツイッター、バーなどで知り合って一対一の人間関係しか築いていない人も同様です。

コミュニティの人数が10人、20人、30人と増えていくと、コミュニティは強固になります。一部の人が裏切ったり、病死したり、旅立ったりしても、コミュニティが存続できるからです。しかし、人数が増えると「Aがあのことを知らないことをBは知っており、そのことを私が知っている」というような複雑な人間関係を生き抜く必要があります。

また、大人数のコミュニティでは人望の差から隠れたヒエラルキーが生まれ、面子の問題も発生します。話を通す順番を間違えると大変なことになります。こうした複雑な人間関係は共同体主義者が得意とし、個人主義者が苦手とするところです。一対一の関係では目の前の人にだけ共感すれば良いですが、大人数のコミュニティではそれだけでは難しいです。これが、マッチングアプリやツイッター、バーなどで手軽に作れる一対一の関係に逃避する人が出てくる理由です。

ではどうすれば良いのでしょうか。実は、パワープレイで解決できます。複雑な人間関係を乗り越えられなくても、コミュニティ内で自分の役割を属人化し、ブラックボックス化することで、自分の存在を欠かせないものにするのです。ただし、コミュニティの人数が増えすぎるとこれも難しくなります。

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