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広尾学園の授業体験会に参加してみた

先週末に広尾学園が授業体験会&学校説明会を開催していたので、長女と参加してみました。5年時に学校見学に行ったり探究オリンピックに参加したりした長女は、広尾学園に行くのは3回目。私は初めてです。

設備もきれいだし、都会だし、すてきな学校だなあ。こんな学校に通わせたら、月々のお小遣いはいくら渡せばよいのかしら。。いや待てよ。早実やSFCに通うことを思えば、毎月の定期代は半分以下だからある意味お得なのか・・・? 親としては全方面の出費が気になります。
駅から近いのも良いなと思いましたが、立地面で広尾学園の対極にあるSFC中に姉弟を通わせている知人によると、「学校から最寄り駅までは、お友達とゆっくり話せる貴重な時間」らしいので、なるほど、中高生にとっては近ければ近いほどよいというわけでもないのかもしれません。

子が授業体験をしている間、親はホールで説明会に参加するスタイルだったため、どのような授業が行われていたのかわかりませんが、なかなか楽しめたようです。1時間目は理科、2時間目に社会を体験してきた長女は、「理科、おもしろかったー! あのね、DNA解析をしてね、DNAの液体を機械に入れたら数値が出て、それを見るの!」というめちゃくちゃざっくりした感想を教えてくれました。入学後に同じセリフを口にしたら「キミ、授業について行けてる?」と心配になりそうです。

学校説明会は、親が喜びそうなポイントを押さえた、プロ広報とコンサルの腕が光るものでした。BGMは在学生が歌う合唱曲、目をキラキラ輝かせた生徒さんたちが奮闘する姿を見事に編集した映像、国内外の「〇〇コンテスト 優勝」といった輝かしい実績一覧。そして、見も知らぬ生徒さんが汗を流す映像に我が子を重ねて涙する親たち・・・。感動ポルノの匂いを感じなくもない演出の一方で、演台横に飾られていたフラワーアレジメントが、菊こそ入っていないものの「仏花か?」と見まがうほどの地味さ。華やかな説明会との対比が妙に際立っていました。

「英語に力を入れています」「ICT教育に力を入れています」と謳う学校は数あれど、広尾の英語はなかなかに本格的。特に最後の在学生によるプレゼンで、インターナショナルSGコースに在籍する生徒さんが「僕は国際生ではなく、中学校に入学したときは、まったく英語が話せませんでした。でも中3の今は臆することなく英語での会話を楽しめます」と語り、英語で堂々とプレゼンする姿を見たときには、「インターSGを第一志望にしたい!」と全親がハートをがっちり掴まれていました。

医サイコースが気になる我が家としては、国内外の大学と連携した研究活動だとか、iPS細胞の山中教授の出張授業だとか、身を乗り出して聞いてきました。そうなのよ、私立中学に行くなら、こういうところにお金をかけてほしいのよ!自分が過ごした田舎の公立中学時代は、イベントといえば体育祭くらいしかなかったなあとしょっぱい思いで振り返りました。

本科、医進サイエンス、インターSG、インターAGの生徒さん4名がそれぞれコース紹介をしてくれましたが、どなたもとってもプレゼン上手。きびきびと動き、PC画面を見ずにアイコンタクトを取りながら堂々と話し、質疑応答も完璧。ちょっと意地悪く言うならば、よく教育されたイベント会社の若手社員のようだったし、うちののんびり娘もあんな風になれるのかしら?と期待と不安が入り混じった気持ちになったのも事実です。

多くの選択肢が用意されていて、その気になればいくらでも手を差し伸べてくれそうな学校。キラキラした学生生活が送れそうです。一方で、やりたいことが明確でなかったり、周囲の前向きさや積極性に及び腰になってしまったりするような子は、ここに居場所は見つけられるのだろうかという懸念も。
以前、部活見学会に参加した鷗友学園は、立地もあいまって、全体的にのんびり、おおらかな印象の学生さんが多かったので、同じような偏差値でも、こんなに雰囲気が違うんだなと驚きました。

そしてちょっとだけ気にかかったのが、ここで働く先生方のこと。10数年前まで進学実績のパッとしない女子校だったのが、志願者低迷で経営難に陥り、共学化して国際派に大きく舵を切り、今のポジションを手に入れた広尾学園。おそらく変革の過程で教職員にも多くの葛藤があっただろうし、離職した方もいたと思うし、現職であっても今のやり方に不満を持っている教職員もいるのでは。
先生同士の仲はよいか、十分な待遇がなされて不満なく仕事をしているか、というのは、教育の質に結びつくと思っているので、我が家ではわりと重視しているポイントです。いただいたパンフレットを見ると、インターコース(外国人教員ばかり。部門長はMBAホルダーの若手女性)、医進サイエンスコース(若手ばかり。部門長は一般企業から転職した男性)、本科コース(日本人の中年男性ばかり)ときれいに色が分かれていました。我が家は渋渋や広尾のような新興共学校を支持していますが、このあたりは好みが分かれそうだなと感じたのでした。



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