自由進度学習の極地は、学年を超えた共通の習得プログラム

教科書は、その学年のものをきっちり終えます。
ですが自由進度学習は、そこから始まります。

むかしは「中の下くらいに合わせてゆっくりめに授業をする」という人がほとんどだったと思いますが(そして結局教科書終わらないなんて笑い話……にしちゃいけない事態も起こってたようですが)いまは国も県教委も「スローラーナーへの配慮は当然。むしろファストラーナーをどう伸ばすか考えてますか」ということを言い出しています。

自由進度学習で個に応じた学習をさせてきた立場からすると、「ずっとそうですけど」となるだけですが、黒板の前でチョーク&トークだけをしてきた方には、もしかしたらハードルの高い要求なのかもしれません。

で、英語や数学のように学年で独立していない教科は、その学年の教科書だけをすればよい、とはなりません。
スローラーナーは1年以上前の教科書に戻るくらいでないといけないでしょうし、ファストラーナーは上の学年の内容を先取りするくらいでちょうどよいことでしょう。

となると、英語や数学は学年関係なく「ひとつの長く大きな習得プログラム」が存在し、それぞれが今いる地点から漸進的にその教科をマスターすべく自分のペースで階段を(あるいは山を)登っていくものだととらえるべきでしょう。

だから、教科書はやるんだけど、最終的にはその生徒に応じた学年を超えた学習プログラムを準備すべきで、それがいま国が求めている個別最適化、個別最大化ということだろうと思います。

で、よく考えてみたら、これもすでに実践済みで
・タイピング英単語で基礎体力をつける
・小5~中3までを網羅した文法教材で全体を俯瞰させる
・教科書の内容と活動は一斉に行うけど、根本的な4技能5領域は、小5~中3までに出会う目的・場面・状況を手前から順にできる限り上までクリアさせる
ということをやっていたなと、同じく級を問わず幅広くCSEスコアを出してくれる英検IBAをさせながら思った次第です。


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