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つくづく太宰

私はここ数年、間違いなく憂いている。

2人目不妊という大きな試練を経験し始めてからというもの、私に見える景色は随分と変わってしまった。
道ですれ違う3人乗り自転車に乗ったお母さんが羨ましい。「子どもたちがー、、子どもたちのー、、」と当たり前に言えるお母さんが羨ましい。「下が産まれたらやっぱり上の子が赤ちゃん返りし始めて〜」などと兄弟あるある話に花を咲かせるお母さん達が羨ましい。
日常のこんなちょっとした瞬間にも私の心を複雑にする地雷はあちこちに潜んでいる。そしてそれにいちいち反応し、「羨ましい」「このやろうめが」の種をせっせと拾い集めては自分を追い詰めてしまうめんどうくさいワタシ。

自転車に関しては子どもが1人しか乗っていないとなぜかホッとし、後から小さい自転車に乗ったお兄ちゃんかお姉ちゃんが急いで走ってくるのを目撃した途端、「あ〜やっぱりそうやんな、、」などと勝手にがっかりする始末。もはや病気。

はぁ〜もうつかれた、、。 

ある日、ふとベランダの窓の方に目をやると、そこには気怠い表情で上体を斜めに傾けテーブルに頬杖を付く頭ボサボサの女が映っていた。

「あ、太宰」

どうやら無意識にあのポーズを取っているらしい自分に気づく。

「そういや最近私ってほんまつくづく太宰よなー」

太宰もどきな私は心の中で呟くとともに溜息を吐いた。30代後半、何かと思い煩いがちなお年頃というのもあるのかも知れない。(←とりあえず年齢のせいにしとく)

でもおんなじ思い煩うなら憂いを湛えた美女になりたいよなー(なんのはなし)
これから迎える40代、今抱えているモヤモヤが少しは晴れてくれることを期待して。

どう着地していいのかわからなくなったので、この辺でおわりにしとく。ちゃんちゃん。



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