これから将棋配信を始めたいVtuberへ

VSCC卵の盛り上がりを受けて将棋配信を始めてみたいVtuberの方が沢山いると思います。実際、今なら数字も出るし、ワンチャン先行者になれてウハウハな可能性があります。裏ルートから仕入れた情報によると後続企画の立ち上げの可能性も非常に高いです。この熱は続いてさらに加熱していく、そう予想するのも間違っていないと思います。麻雀Vの層はいまや厚すぎるので、手薄なこちらを、というのは一理ある戦略な気がします。

しかし、将棋配信はとてもリスクが高いです。麻雀Vtuber界の同じ感覚で接すると大量に不幸な人が生まれかねません

それを順を追って説明していき、最後に現時点最良と思われる解決策を提示します。

将棋Vtuberの歴史

まず、将棋系Vtuberは非常に狭い界隈ですが、既に十名以上の不正行為者が誕生し、その度に界隈ごと大荒れしています。過去に行われていた(VSCC卵との関係性は全くない)将棋初心者Vtuber大会では、参加者の一人がlishogiのアカウントBAN、もう一人がlishogi及びその後に将棋倶楽部24のアカウントBAN、主催者が81道場及びlishogiのアカウントBAN(に加えて数えきれないほどのetc…)ということが起きました。これは決して珍しいことではなく、ネット将棋界に詳しくない人が安易に大会を開催するとこれ以上のことが起きても全く不思議ではありません

不正対応の難しさ

荒れる原因はほぼここに集約されます。

私がソ◯ト指し、という言葉を使わずに不正行為者やアカウントBANという言い方をするのにも理由があります。

何故なら、あくまでサイト側が不正行為をしたと判断しただけで、100%黒とはならないからです。また、Vtuberやリスナーの場合でも、リアルが割れている場合が他の界隈に比べて非常に多く、また、世間からのバッシングも物凄いことから、不正疑惑を掛けられたものが死に物狂いで抵抗してくることが良くあります。勿論、正当な反論なら良いのですが、本当にとんでもないことまでしてきます。私もされました。

この灰色の部分を無理に将棋強者を連れてきて黒判定をしたり、適当に扱ったりすると、考えられないくらい面倒なことが起きます。

解決策で荒れにくい方策を提示するので、それを試してみてください。

視聴者層

視聴者層の多くがVtuber視聴者ではなく、将棋民です。

当然ながら、指示コメアドコメ自分語りコメ強い言葉コメが溢れています。

そもそも、それらが悪いことという価値観が定着していません。定着していないというより、逆の価値観が定着しているといった方が正しいです。

あ、友達対局は絶対やらない方がいいです。初心者でも五段とか不正行為者がドシドシやってくるので。

地獄ですね。

解決策(大会編)

⓪ブラックリストを教えてもらう

①大会で使用するアカウントを固定してもらう

②参加者に対してXなどのSNSで不正疑惑に関して議論や晒し上げを禁止し、怪しい場合はサイトへの通報しろと規約に書く。

③将棋サイトで不正認定された場合失格とする。

④不正発覚時は一度「◯◯さんはアカウントBANにより失格としました」としかり宣言する


⓪は新規さんには難しいですが、出来れば一番楽です。ぼくも迷惑リスナーとして一番上に明記されていることでしょう。

①アカウント乗り換え対策です。BANされても変えればええやをされては困りますから。参加時に使用するアカウントを登録してもらって、変更はだめにしましょう。

②非常に重要です。大荒れする原因の多くが、SNSで騒ぎたい人たちが火を大きくして訳の分からないことになることです。VSCC卵でも同様の規約があります。しかし、それだけでは止まりませんから、DM等で通報が来た場合、怪しい人がいるならサイトに通報して下さいと言いましょう。サイト内の専門の方が調べてくれるわけですから、SNSの有象無象を相手にする必要はありません。

③これも重要です。特に将棋界に詳しくない場合、将棋が強ければ不正行為も看破できると考えてしまいがちですが、全くそんなことはありません。というより、トラブルの元になるだけで百害あって一利なしです。これで荒れるのを五億回くらい見てきました。「サイト判断に一任する」、将棋界に精通していない場合、これが最も正確で揉めない方法です。

繰り返しますが、向こうも死に物狂いでやってきますので、下手に議論しようとすると絶対に不幸になります。「サイトが不正判定したのだからこの大会では退場」のスタンスを崩さないようにしましょう。しつこかったらブロックで。

書いてて思いましたが、この「不正行為者(である可能性が非常に高いもしくは確定的)である人が暴れ散らかす」というのが外の人には伝わらないかもしれません。本当にすんごい暴れ方をします。将棋指しは協調性がなく攻撃性が異常に高いです。ここだけは本当に舐めない方がいいです。

④これも重要です。「素人に不正はわからない」といっても、「どう考えても怪しい」と思ってしまう気持ちを止めることは出来ません。不正行為→アカウントBANまでの流れが瞬時に行われる、とはいきませんからこのタイムラグでどうしても(特にまともな)視聴者にストレスが溜まります。溜飲を下げるためにも、特定のVtuberもしくはリスナーが不正行為を働いたと周知させるためにも、一度はしっかりと宣言した方が良いと思います。


ここまで読んで勘の良い方ならお気づきかと思いますが、「通報はたくさん来るしなんか怪しいんだけどサイト側は不正認定しない」という状況も往々にして発生します。実際将棋Vにもありました。最後はアカウントBANされましたが。

ある程度歴を重ねないとこのような状況は発生しないでしょうから、どうしても目に余る場合、関係性を持った信頼のできる将棋高段者複数名と協議をして……が初めて必要になる――非常に危険な行為ですが――かもしれません。ただ、いくら主催者が神といっても、「通報がたくさん来るからめんどいし追放しよ」はやめましょう。冤罪しか生みません。通報が沢山来たから間違いなく不正行為者だという考え方は完全に間違っています。それこそ大戦争が勃発します。


あと、将棋大会はノックアウト形式でやると非常に運営が面倒です。よほど大規模なイベントでなければ、労多くて功少なし、ですがこれには解決策があります。

lishogiのアリーナ機能を使うことです。これは乱取り形式、雀魂でよく行われている予選の形式と同じです。

時間設定等に癖があるので乗りこなすのは大変ですが、阿保ほど高機能なのでやりたいことは大体できます。大量参加が容易で管理も必要ないので使いこなせば数字が出ます。

野良対局は将棋ウォーズ、大会イベントはlishogiのアリーナが定着すればもっと数字の出る界隈になるでしょう。実力ゲーなので工夫しないと同じ人が無双し過ぎておもんないとか色々乗り越えるべき障壁はあります。煮詰まるほど強い人ばかり残って数字が落ちていく傾向があります。それを防ぐため、レート制限をかける(設定で可能)とかチーム戦(設定で可能)にするとか。工夫のやりどころは無限にありますし、可能性のある分野だと思います。特にチーム戦は数字を出しやすいです。

日本人がぱっと思いつくトーナメント(ノックアウト形式)が行いたい場合は81道場の機能を活用しましょう。トーナメント作成系の外部サイト利用というのもアリです。


最後に、不正行為者をなくすのは不可能です。過去に実名開示+顔写真で行われた大規模ネット将棋大会でも起きてしまいました。いわんやVtuberをや、です。必要経費だと思って粛々と対応しましょう。

解決策(コメント編)

これはもう頑張るしかないですね。将棋配信前にテロップ出したりなんだり。

圧倒的に将棋民>>>>>>将棋Vリスナーですのでなくなるとは思えません。それでもコメントの操縦がうまい人たちはきちんと乗りこなせているのと、VSCC卵のアニキシステムが優秀で、面倒見の良いアニキほどセイトのコメ欄が平和なので、良い師匠役を見つけるのも大事だと思います。

当然、将棋Vtuberさんの中にも非常に攻撃的で棋力至上主義な人も結構いるので、見極めることも重要です。そういった価値観の人達で固まっていれば良いのですが、何故かそういう人ほど色んなイベントに参加しようとしてきますので(よほど強くなければ自力で数字は出ませんから)、SNSと配信のチェックを必ず行わないと不幸になります。

麻雀で言うなら、天鳳民が攻撃性を増して、立場がかなり高くなった感じです。麻雀系Vtuberは歴史が長いこともあり、攻撃的な人は特定の島に固まっている印象ですが、将棋は歴史が浅いのと規模が小さいこと、文化的なこともあって入り乱れています。気を付けましょう。

はっきり言って、優しい人ばかりではありません。

まとめ

安易に大会を開かない(参加しない)、友対をしない、コメ欄を徹底調教する、絡む相手を見極めるが出来れば、同接50~100を達成できる可能性が結構ある上にさらに爆発するかもしれない、ワンチャン将棋ウォーズさんがなんかしてくれるかもしれない(林隆弘、頼んだぞ)ので美味しいと思います。麻雀で実現しようとすると、今からだと大変なので。

将棋V流行らせ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?