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6月ゴールドの季節性/投機筋/テクニカル/ファンダメンタルズ(2024年6/3~6/7)


今年6月のゴールド売買は難易度が高いという見方が多い印象です。
ざっくりいうと、季節性は調整局面、米経済は低下気味で利下げ意識、テクニカルは調整っぽい中、レンジ気味、投機筋netポジションは増加傾向もOIは減少中で買い/売り材料が入り混じっている印象を個人的には受けます。

✅指標関連

大きめの指標が多数あり。
来週11~12日FOMC前になってブラックアウト期間に突入
様々な米経済指標があるなか、全般的に弱気な指標がおおい印象である。
米指標の下振れ→米金利の利下げ織込みが進む→米ドル下落でゴールド的には追い風になり得る。
ただ、季節性からは6月は弱気(後述)

金ETF残高は増減なし。
連続した残高の積み増しが見れたら面白い。

✅アノマリー季節性

直近5年、10年、大統領選の年の季節性から、シーズナリティ的には6月はレンジ気味、大統領選yearは6月中旬ごろまで下落傾向、ちなみにドルインデクス季節性では、6月に下落傾向。

ゴールド直近5年、10年、大統領選の年の季節性。
大統領選Yearのゴールド
大統領選Yearnのドル指数

✅投機筋

投機筋のネットポジションは5月通して増加傾向で、過去1年でも最も高い水準になってきている。OIは下落しているので、ここが上向き始めて出来高つけてきたら結構追い風と見ています。
現状、先物の出来高とOIは5/20の最高値から下落が続いており一部の投機筋の利確にも見える。長期的には上昇トレンドなので、調整売りに見える。

投機筋と商業筋のポジション推移
投機筋ポジションーヒートマップ
先物の出来高とOI

✅テクニカル関連

月足レベルでは、4月と5月は長めの髭で確定してて、やや上値が重そうに見える。過去の急上昇した局面では、上髭つけたダブルトップが結構見られるので、一旦調整が来て欲しいところ。
4時間足的にはレンジ気味が継続、フラクタル的にはよこよこor安値更新に見える。
ただ大き目の指標あるので上下には動くので、下げ幅・上げ幅次第で短期でエントリーしてみたい。
個人的には6月中に2280あたりまでアタックしてきて欲しい、理想的な調整は2150あたりかな。

月足
日足
4時間足
1時間足

緑ゾーン:4時間足レベル
紫ゾーン:1時間レベル
橙ゾーン:15分レベル

★6/3月曜日★

ISMの先行指標となる台湾輸出受注 対前年比は大幅に増加
6/3発表のISM事前予想49.8、前回49.2より強気の市場予想
台湾受注だけみるとISM改善を伺えますが、米国内の複数の連銀PMIは下落を続けていて弱気という資料もみました。
50超えたら割と強気で米ドル買い反応でしょうけど、改善予想49.8を下回ると思ったより弱いなという反応から米ドル売りでしょう。
結果はわかりませんが、基準の50回復まではやや遠い気がしています。
どっちかというと、期待したほど改善みられず下振れ→米ドル売りかな

台湾輸出受注
ISM

結果、5月の米ISM製造業指数48.7、市場予想の49.5を下回る
割と悪い結果で、景気後退が進むような数値でした。
この結果を受けて金利低下、米ドル売りでゴールドはやや買われました。
金利が[Higher for longer]で続くなか、「Bad news is good news」の受け止められ方でしたが、ISMなどの重要指標の結果が悪いと、そのままの市場は受け止めていることは注目。
ISMだけで市場全体が大きく動いていて、市場の注目はインフレ<景況感にシフトしてきている印象があります。
特にゴールドのポジション取ることなくスルー、目線はレンジ気味かな

Bloomberg
ゴールドはNYで上昇
2-10-30年金利
通過強弱
ナスとダウ

★6/4火曜日★

米国JOLT求人労働異動調査と連動するIndeed求人は下落している。
Indeedを先行指標とするなら、Jolts下で見るかな。
前回848.8万→市場予想件835.5万件で下落で見られてる分、そんなに値幅も出ない気がしますが、求人減少→景気停滞→米ドル下落がメインシナリオかな

Jolts求人
Indeed求人
2021年2月以来の低水準

想定通りのJolts悪化も、思ったより米金利は大して落ちない結果に。
10年金利の水準的に一旦下落は止まり、短期的に反発していきそうな水準なので、短期的にゴールドには逆風かと。
利下げの材料としてISM悪化、求人低下、雇用者数の低下、最後のダメ押しでCPIからディスインフレ確認で、やっと利下げに自信もっていけるイメージかな。とりあえずは直近の雇用統計の結果に注目です。

2-10-30年利回り
ゴールド15分
シルバー4時間
通過強弱

全体的にリスクオフの通貨の動きでしたが、貴金属は売られた日でした。
シルバー4時間200EMAを背に、ロンフィクで少しロングで入った。
短期反発のみのつもり

近年の中銀の大量ゴールド購入はまだまだ続きそう。
新興国とかBRICSは脱ドルで、金かき集めるようなことしてます。
やはり需要はかなり大きいので、ゴールドの下支えになりそう。

★6/5水曜日★

全然信用ならん5月ADP雇用統計(前月比)と5月ISM非製造業景況指数(総合)には注目しておく。本番は金曜の雇用統計ですが。
短期的に金利は反発局面ということで、ゴールドはレンジか下目線に変更なし、大して動かなそうなイメージです・・・

ADPは値動き無風でした。
ISMサービスは思ったより強い結果に。

ゴールド1分足

ISMサービス後の値動きで、短期ロングは狙えたかと思いますが、個人的には入っていません。ここで取ってる上手い人はいたようですが。
個人的には6月はレンジかやや下落調整とみているので、入るなら節目でショートかと思っています。

個人的にも賛成です

カナダが利下げを実施しました。CPIは世界的な目標2%に届いていない2.7%で。EUも利下げが始まりそうで、順番にFRBも利下げ実施する流れかと。
こうなるとゴールドには大きな追い風なので、拾っていきたいところなので、取りあえずは金ETF見ておきたい。6/5時点でGLDの残高は増加。
これが続けば、ゴールドも上げっていくんじゃないかと思っています。
ECB、FRBが実際に利下げしたタイミングには注目してます。


★6/6木曜日★

ECB政策金利で利下げが実施されるか注目。
失業保険申請件数も一応見ておく。

だいぶ織り込まれていたこともあり、利下げ実施のEUR事実買いで初動は反応。引き締め的なスタンスを必要な限り続けると言され、PEPPポートフォリオ削減は年後半から実施へとのこと。インフレ予想が上方修正とのことで、タカ的な解釈となっている。
この世界共通のインフレ率2%はどこへいったんか・・・ということが気になります。この流れをFRBもやってきたら、インフレヘッジの側面でゴールドに注目が集まる可能性もあるような気がしてます。

今年ワースト2の水準(229,000)まで上昇ー米債利回りは低下とのこと。
着実に景気は悪くなってきている。残すは雇用統計!
ゴールドはもう少しNYで下に押したら買いたかったけど、入れなかった。
思ったより、強いなーと感じてます。

15分足

★6/7金曜日★

金ETF残高が増やしてきたことが気になる。
金曜日締めのゴールド投機筋ポジション、OI変化、ETFフローを見てみたい。
BofA雇用統計プレビュー ゴルディロックスの範囲は125k~175k。(ちなみにBBGコンセンサスは180k。)NFPが125k未満になると、Sahmルールを引き起こすリスクが高まり、市場にリセッション懸念を再燃させる可能性がある。
理想は、この雇用統計でゴールドが大きく下落して押し目にして欲しい。

https://x.com/GoldForecast/status/1798991564561334273/photo/1

中国買いに付いていってるトレーダー多いってことやってんなw
少し風向きが変わった気がします。。。
なかなかエグイ値動きで、まともな反発なく無限下げな週末でした(普通に狩られたw).
一週目で忙しい指標ラッシュで金利も上下していました。
やはり6月は難易度高めな気がする;・・・
結果、6月末にはレンジでしたっていうおちと思っていますが

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