サラットナさん 第十九章

あの神々しさサラットナさんに違いない。って、サラットナさんのこと、そんな風に思っていたの?わたし。

早く中に戻る必要があるけれど、ん〜、おみくじの列が邪魔してよく見えない。でも、サラットナさんは人混み嫌いだったわよね。それに、誰かと一緒。あー!!参道掃き競争していた神主さん?

あの時、サラットナさんといたのは装束からすると神主さんだと思う。でも見たことがない方だった。そもそもサラットナさんが不思議な存在なのだから、サラットナさんみたいな神主さんがいてもおかしくないか。いや、それより。。。

玄関に入ると、ご祈祷案内係の巫女さんが、貝塚さん、ご気分でも悪いですか?と声をかけてくれた。

いけない、仕事に集中しなくちゃ。

そして3日目が終わり、4日目はお休みを頂き、5日からは古札所担当になった。参拝者からお焚きあげするお守りやお札を預かるそうだ。

自分の胸丈ほどの大きな箱の中にお守りが入っている。大きなお札はあの箱に入れるのね。しめ縄もお預かりするんだ。破魔矢、熊手に絵馬に干支鈴、ん?干支鈴はお焚き上げ無理でしょ。ふふ、小さなお賽銭箱がある。さぁ、新年5日目がはじまるわ。

早々に旦那がやってきた。大きなだるまをかかえている。古札所にだるま・人形NGの表示がみえる。

「ごめん、だるまはお寺さんなの。お守りとか色んなのあるからゆっくり楽しんできて、あと例の甘酒をお忘れなく。」

今日は仕事初めなのだろうか?団体のご参拝者が続く。その群れに押されて旦那は退散。一緒に甘酒飲みたかったなぁ。

野球チームらしき男の子たちが大きなお札を返したあと「有難うございました」とそろって頭を下げる。美容院のスタッフさん達が鈴なりのお守りを置いていく。あの有名なレストランも。地域の会社、音楽スタジオ、お札を置きながら孫が無事に産まれたんですと話してくださる方もいる。

はい、ここにお金を入れてね。とお父さんが言うと、可愛いお財布から小銭を出してお賽銭箱に入れる姉妹。「ありがとうございました」と両手をあわせている。お母さんから質問を受ける。この干支鈴、預かっていただけるのですか。

「はい大丈夫ですよ。でも干支鈴は一二支集まると縁起がよいと神主が申しております。」このことは私も知らなかった。

それにしても全国のお守りが集まると壮観だ。
子どもたちが拾って帰りそうになり、親たちが止めているもの。ワクワクするんだね。

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