【ポルトガル生活】ワールドカップとポルトガル
久しぶりにnoteを書こうと思った理由は、ワールドカップです。そうです。四年に一度の祭典なので、リアルタイムに、この熱を乗せて書いておいた方が良いと思ったのです。
見出しの写真はワールドカップ仕様のチーズです。先日別の国バージョンも買ったのですが、いまだに日本は見かけず…ウェールズがあるのが貴重だなと思い、思わず写真を撮ってしまいました。
ポルトガルといえば、当然思い出されるのがクリスティアーノ・ロナウド。37歳。これが最後のワールドカップと言われているスーパースター。彼の地元の空港の名前にもなっています。
やはりポルトガルでは、テレビのCMから色んなものが彼を中心に展開されています。その中の一つがこちら。ポルトガルのスーパーContinenteのキャンペーンです。ポルトガル代表のシール(が入っている袋)のパッケージ。当然センターはロナウドです。
このキャンペーンは、スーパーでのお買い上げ20ユーロで4枚(だったか、5枚だったか…)のシールが入っている袋が一つもらえるというもの。
ちなみに、Continenteには別売でこれを貼る台紙の本が売っていました。シールにはそれぞれ番号が振られており、それに対応するエリアに108枚くらいのシールを貼っていくと完成するようになっています。
当然、ダブって手に入るものもありますし、そこまで買い物をするわけでもないのでなかなかシール(カード)は集まりません。
子供の学校では、このシールを地面に並べ、並べた近くを手で叩いて風を起こして引っくり返すことが出来たら相手のシールが貰えるという遊び(メンコのようなもの)が流行して、それによってこのシールが増えていったりもしました。
それでも、どうしても手に入らないものがありました。と言っている間にワールドカップが開幕。するとこのキャンペーンは静かに終わりを迎えました…「これじゃコンプリートできない!」と嘆く我が子。
友人、知人に達に自分の持っていない番号を伝えて余剰シールをかき集める傍ら、引き続き行われる学校でのメンコに精を出します。
それでも「手詰まりか?」と思われた頃。近所のスーパーで子供達と一緒にレジでお会計をしていると、いつも親切にしてくれるお兄さんが「まだシールは集めているかい?」と聞いてきてくれました(英語)。「はい!集めてます!」と答えたところ「ちょっと待ってて」と言ってサービスカウンターへ向かうお兄さん。
戻ってきた彼の手には20袋近いシール袋の束が!!曰く「シールは要りませんと言ったお客さんの分だから気にせず持って行って!」とのこと。もう、お兄さんがロナウドに見えます(全然似てない)。神がかったサポートを受けた我が家。結局このお兄さんがくれたカードと友人がくれたカードを合わせてコンプリートしました!
この台紙、色んな選手の紹介がされており、ブラジルとの両方の国籍を持っているけどポルトガルを選んだ選手や、家庭が貧しくてサッカーだけでなくパン屋でも働いて家計を支えた選手の話など色々載っていました。ポルトガル代表といえばルイス・フィーゴとルイコスタで時が止まっていた私のポルトガル代表に対する熱を間違いなく上昇させてくれました。
このシールの本の話が長くなりすぎましたが、その他にもポルトガルはやはりサッカー愛の強い国だと感じる機会は沢山ありました。
例えば、予選リーグの初日。初戦はポルトガル時間の16時からでした。子の通う学校では、学校自体は15時半で終わるのですが、その後無償の学童保育のようなものが17時半まで受けられるシステムとなっています。曜日ごとにプログラミングやヨガなどテーマが決まっていて、その活動をするというものなのですが…
その放課後プログラムの担当教員が「(いつもの予定から変更して)その日だけはポルトガル戦を皆で観戦することにしても良いか?」と相談してきました。それに対する保護者の反応も様々なのですが、
別に良いんじゃない?
もちろん私は良いと思う!子供達にとっても良いと思います。
いやいや、断固反対。ちゃんと予定されたプログラムを実施すべき。
先生が見たいだけじゃん。
見ることは悪くないけど、このタイミングではまだ早いんじゃない?(予選リーグの1試合目でしょ?)
などなど、様々な意見が保護者のwhat's appグループに流れていました。中でも「予選リーグ1試合目は時期尚早」という意見に私は強豪国の矜持を感じました。うーむ。
他にも、予選リーグ突破を決めた日の学校のお迎えには国旗を肩からかけたおばあちゃんがいたり、その翌日には国旗を持ったクラスメイトがポルトガルを讃える歌を何回も歌っていたという話を子供から聞いたりしました。(国旗の普及率が高い気がします。ポルトガル🇵🇹)
あと、もう一つ驚いたのは、決勝トーナメント一回戦目の日、バスの行き先表示に「Força Portugal」と表示されていたこと。行き先とバスの系統名を示す表示と数秒ごとに切り替わる形でこのメッセージが示されていました。
様々な場面で皆にとってどれだけこのワールドカップが大切なものなのかを肌で感じることができました。
ポルトガルはサッカーの国なのですね。そしてこのタイミングにこの国にいられることを嬉しく思います。と思っていたらキング・カズもポルトガルの二部リーグでプレーするとのこと!
どこまで行けるか分からないけれど、頑張れポルトガル!!
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