男子プリキュア 『Dancing⭐︎Starプリキュア』The Stageはいいぞ。
※安心して欲しい、↓この公演ダイジェスト以上のネタバレはしない。
プリキュアだった。
紛れもなく「プリキュア」の1作品だった。
こんなに王道のストーリーで、舞台ならではの演出・構成に仕上げられるとは正直驚いた。
U-NEXTで東京千秋楽の配信がある。観てくれ。
男子プリキュア?
そもそも舞台の発表があった時は懐疑的だった。「子供向けの作品なのに、若手男性俳優で舞台化?客層が違うのでは?」と感じた。
今回劇場に観に行くに至った理由も、「プリキュアだから」よりも「贔屓の俳優が出演するから」が先に来た。
「プリキュア」というコンテンツとの親和性が未知数なため、不安しか感じなかったのだ。
そのため東京千秋楽の前日に初見で観てこのnoteを書いている。良すぎた。あまりにも良質な舞台に仕上がっていた。公演期間前半に初見だったらリピーターチケット5枚は買ってた。
舞台が好きな人に勧めたいポイント3点
ダンスシーン
タイトルに「ダンシング⭐︎スター」を冠しているように「ダンス」がメインのモチーフになる。
主人公(プリキュアとなった5人)たちは同じ高校のダンス部と関わりがある。
照明の使い方
舞台の照明より「ヒーローショーの照明演出」に近いため、臨場感がある。
逆光により衣装の透け感や敵の邪悪さが引き立つ。
プロジェクションの活かし方
セット自体はシンプルだが、その分プロジェクターで自由自在に場面転換を行っている。
背景やエフェクトの他にも、世界観の説明パートから登場キャラクターの名前までしっかりと魅せ方が工夫されている。
「プリキュア」が好きな人に勧めたいポイント3点
舞台なのに「変身バンク」がある
役者本人が衣装を素早く着替える だけじゃない。
プロジェクションを活用してアニメのような「変身バンク」を表現している。
高校生の制服姿から徐々に「プリキュアの姿」になる演出は、圧巻だ。
正直この演出でかなり世界観に惹き込まれた。
男子プリキュアもそれぞれに口上・名乗りがある
キャラクター名とは別に「キュア〇〇」というプリキュアとしての名前がある。
今回は「各々の得意なダンスジャンル」が名前になっている。
ぜひ5人の変身バンクからの名乗りを見届けてほしい。
敵の倒し方が「肉弾戦」と「ダンス」2種類ある
「光と希望のリズムのダンス」によって浄化するよ!というポップかつキュートな方法と、ニチアサ特撮御用達ジャパンアクションエンタープライズ仕込みのガチ殺陣シーンも織り交ぜられた闘い。
いや温度差が凄い。しかしどっちのクオリティも高い。
プリキュアのエンディングダンスがこんな風に本編で踊るパターンが生まれるとは思っていなかった。
男子プリキュア。
あらゆる人への感謝
これまでプリキュアを応援し、支えてくださった方々のお陰で、舞台版・男子版のプリキュアが誕生することができた。そして今日劇場で見ることができた。
ファンの方々とこの企画をしてくださった方々にただひたすら感謝をお伝えしたい。
男子プリキュアが成立するための積み重ね
元々プリキュアの初期コンセプトが「女の子だって暴れたい!」だとインタビュー記事を拝見して知った。
だからこそ「男子版プリキュア」に不安を感じた。
女の子のための、女の子が活躍する「プリキュア」という作品で男子がプリキュアになって大丈夫なのか?
この舞台の背景には「男の子もプリキュアになれる」という近年のメッセージが強く影響していると考えている。
初の「男の子のプリキュア」とされるは(ギャグや番外編などを含めると諸説あるが)2018年の「HUGっと!プリキュア」に登場する「キュアアンフィニ」。
そして今年2023年の「ひろがるスカイ!プリキュア」でレギュラープリキュアメンバーに「キュアウィング」に変身する男の子が含まれている。
「女の子だって戦える」、そのメッセージから「誰だって、プリキュアになれる」に至るまでの長い道のり。
「プリキュア」ブランドの信頼によって成立するコンテンツだ。
舞台としての表現・舞台だからこその表現
観る前は不安を感じていた舞台版プリキュアは、観劇後にはひたすら感想と考察を垂れ流すことしかできなくなるほど良かった。
衣装もウィッグも2.5次元舞台としてしっかりクオリティが高く、ダンスがモチーフなのもあって音楽も力が入っていた。
あとパドドゥポシェットが喉から手が出るほど欲しくなった。
クオリティの高さ、世界観の厚み、考察が捗る設定
「バトルもの」「ファンタジー」ではなく「プリキュア」だからこそ伝わる内容が確かにあった。それほど「プリキュア」は共通言語になっていたのだと感じた。
各キャラクターの設定も詳細、かつ相関図が公式サイトにあるほど。正直この舞台の時間軸の前後を匂わせるシーンも多々あった。
そしてプリキュアではお馴染みの「妖精」。「人間の姿」と「妖精の姿」を舞台上でしっかりと表現できるのかと感心した。
続編をください。
切実に、この「ぼくプリ」ことDancing⭐︎Starプリキュアに張られた伏線を舞台続編で回収してほしい。
グッズ購入とBlu-ray予約と大阪遠征の予定は立てたので、
続編を ください。
ぼくプリはいいぞ。
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