マッハ GO! GO!
むかしむかし、まだロンドンに住み始めたばかりの頃、Earl's Court(アールズコート)という駅周辺に住んでおりました。
部屋は、スタジオフラット(日本でいうワンルーム)で、下の階には、ポーランド人の大家の自宅と店があるようなところでしたが、なかなか居心地がよかった、そして、なにより別の物件を探すのも面倒で、結局3年くらい住んでいたかと思います。
そこでは、夕方の4時位になると、「ゴォーーーーーッ」という爆音が。
それは、BA(ブリティッシュ エアウェイズ)の、今はなき、超音速旅客機「コンコルド(Concorde)」 が上空を飛び去っていった音でした。
アールズコートは、ロンドン中心部より少々南西部に位置し、西ロンドンにあるヒースロー国際空港への飛行機の通り道の一つで、上空を通り過ぎていく飛行機はよく見かけたものですが、このコンコルドの音は別格でした。
コンコルドは、イギリスとフランスが共同開発し、マッハ 2.0(時速約2470km!)、すなわち、音の2倍の速さで飛ぶ超音速旅客機でした。 これは、現在、飛行しているジェット旅客機の約2倍の速度です。 ちなみに、マッハ1なら、音速と同じです。
コンコルドは、1960年代に開発が進められ、1976年1月21日から商業利用が開始されましたが、旅客数の減少とコストの上昇から、今から17年以上前の、2003年11月26日に全機退役しています。
予算上、一度も乗ったこともなかったのに、この日で最後というニュースを耳にした時は、ひとつのアイコニックなものが消えるようで、残念に思った記憶があります。
この超音速旅客機は、座席は100席のみで、すべてファーストクラス、さらにサービスも、コンコルド専用の客室乗務員によって、コンコルド専用の機内食メニューが提供されました。
ロンドンからニューヨークまで、通常の旅客機で移動すると、現在でもおよそ7時間かかりますが、コンコルドは当時、この半分のたった3時間半しかかかりませんでした。
ロンドンから日本までは、約12時間の飛行時間ですので、もし今もコンコルドがあって、日本まで飛んでいたら、6時間くらいで日本に到着できていたのかもしれません。 普通の旅客機では、永遠にロシア上空を飛んでいるように感じる頃です。
そんなに短時間で着くなら、僕も私も!、とならなかったのは、もちろん、コンコルドの航空券の値段が理由でした。
当時のコンコルドの航空券の値段は、通常の航空券の10倍だったそうですので、かなり限られた人向けでしたね。
こちらのサイトから、コンコルドの機内の写真などをご覧になれますので、ご興味のある方はどうぞ。
https://www.esquire.com/jp/lifestyle/tech/g27502258/concorde-badass-plane-picture-video-impressed/
算数や数学に関連づける予定が、全く関係なく終了です!