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乗り過ごしTime

どこかへの旅行の帰り道、朝方、
バスに乗って、四国のどこかに帰っていった。

それは少し狭いマイクロバスだった。
四国の奥地に入るごとに、
乗客はまた1人減っていった。

気がつけば、そのマイクロバスに乗っていたのは
女の子と老人と、僕だけになっていた。

僕の家の前に着いたが、
隣の街の運動公園でテニスをしたかったので、
そのままバスに乗っていることにした。

眠った。長いあいだ眠った。

気がつけば当たりは夜の闇に包まれ始めていた。
女の子は何処かの通りの奥にある
彼女の家の前でバスから降りた。

バスの中には、老人と僕だけになった。

僕らは黙ったまま、四国の奥地へと進んでいく。

時計を見ると、夜の10時を少し過ぎていた。
これじゃあ、テニスなんてできる時間はありはしない。
それでも、運動公園前で降りなければならないような気がして、僕らは四国の奥地へと進んでいく。

運動公園前に着いた。時計の時間など見る意味もなかった。公園内には人気がない。第一、昼ごろに僕の家の前を過ぎたのに、今になってここに着くのはおかしい。
1時間程度で着くはずだったのに。

僕はそこにあった自転車で、家に帰ることにした。
電車やバスなどは、もはや走っていなかった。
海風に当たりながら、何処かの港街の間を縫うようにして、家を目指した。

おしまい。

今日もスリーピーな1日を💤

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