曖昧な旅
私は家のドアを開け、旅に出た。
ドアの外には知らない世界が広がっている。
この世界では、鉄でできた箱が走っているようだ。
それも、せわしなく。
いくらか歩みを進めると、
「こんにちは、田中さんじゃない」と、
声を掛けられた。
知らない老婆だったので、軽く挨拶をしてから
また、歩みを進める。
私は今日も、どこか既視感のある違和を覚えながら、
あのハンサムな男の子に会いに行く。
おしまい。
本当かどうかはさておき、知人が、
『認知症の人は、自分がうまく認知できないでいることを認知しているのよ』と感想を漏らしていた。
もしこれが本当なら、認知症ほど悲しい病いはないなって思った。
今日も、充実した日曜を❗️
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