マニエリスム(絵画様式)について
マニエリスムとは
マニエリスム(Manierismo)は、16世紀中頃から末にかけてイタリアフィレンツェで興った芸術様式で、ルネサンスとバロックの合間におき、ルネサンスの巨匠の手法を発展させようとした芸術様式です。
イタリア語の「マニエラ(maniera)」に由来し、「手法」や「様式」を意味します。
明確に定まっているわけではありませんが、大体1520年~1620年くらいを指すそうです。
マニエリスム(絵画様式)特徴
・引きのばされた人体表現
・非対称の安定感に欠けた全体の構成
・遠近法の消失点を極端に高く設置する
・寓意性
など
どこか不自然で奇妙な印象を受けます。
マニエリスムの歴史
ヴァザーリについて
15世紀末から16世紀初頭のルネサンス盛期に活躍したレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロの三大巨匠は、絵画の技術を非常に高いレベルに引き上げました。
そして彼らの作品はその後のヨーロッパ絵画に非常に大きな影響を与えることになります。
ミケランジェロを師と仰いでいたヴァザーリ(Giorgio Vasari、1511年7月30日 - 1574年6月27日)は著書「画家・彫刻家・建築家列伝」(Le Vite delle più eccellenti pittori, scultori, e architettori)でミケランジェロを筆頭に3人の巨匠の「手法(マニエラ maniera)」を芸術的最高のものとし「美しい様式(ベルラ・マニエラ)」と称えました。
これが「マニエリスム」が生まれるきっかけとなったそうです。
初期マニエリスムの画家
ロッソ・フィオレンティーノ(1494年〜1540年)
ヤコポ・ダ・ポントルモ(1494年~1557年)
代表的な画家
ブロンズィーノ
パルミジャニーノ
エル・グレコ
以上です。