経時処理と同時処理
概要
経時的処理と同時処理は、脳が情報を処理する2つの主要な方法を指します。これらは個々の認知スタイルや思考パターンを形成し、私たちが世界をどのように理解し、対処するかを決定します。
各論
同時処理:同時処理は、脳が入ってきた情報を全体的に、総合的に処理する経路を指します。
外部から取り入れられた情報が視覚を司る後頭葉に送られ、その後、空間把握や触覚を司る頭頂葉を経由して物事を理解するルートです。
同時処理が得意な人は、全体像をつかむことに長けており、相手にも全体像が分かるよう話すことを求めます。
同時処理を多く使用する人を同時系、同時型といいます.
経時的処理:経時的処理(または継次処理)は、脳が入ってきた情報を一つひとつ順番に処理する経路を指します。
外部から入ってきた情報が側頭葉に送られ、そこで音として処理されたり(側頭回)、言語として理解されたり(言語野)、過去の記憶を参照したり(海馬)して、理解に至るルートです。
経時的処理が得意な人は、順序を整理しながら理解したり、話の筋道を通してまとめたりすることが得意です。
経時的処理を多く使用する人を継次系、継次型といいます。
発達障害の偏り
通常はどちらもバランスよく発達するとされていますが、発達障害を抱えている人は定型発達の方より偏っていることが知られています。
結論
これらの処理方法は、個々の認知スタイルや思考パターンを形成し、私たちが世界をどのように理解し、対処するかを決定します。それぞれの処理方法には得意な点と苦手な点があり、それぞれのバランスが個々の思考スタイルを形成します。
情報提示の基本は、全体も手順も両方提示することが基本です。
すなわち「同時処理と継時処理の二つをの方面から提示する」ことです。
どちらのタイプの人にもわかりやすい指示、説明ができると良いですね。
以上です