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ブルーマウンテンまでドライブ〜トゲトゲ ラズベリーリーフの収穫

2021年の初夏の日曜日、ラビーとL先生のお家に続くD Road の入り口に車を停めて道を散策した。L先生のお家に行くときはいつもその入り口に車を停めるのだ。道が穴ぼこだらけ、ジャングルな様相。普通の車だとL先生のお家にまでたどりつけない。ジャマイカのローカルな道はそんなところばっかり。
何度かL先生とも歩いたし、L先生のお家の大きな黒い老犬D(道とおんなじなまえ!)とも歩いた。その小道は途中までは住宅地で比較的(というかかなり)みるからに裕福なお家がつらなっている。5分ぐらい歩いて曲がり道を曲がるとかなりなジャングル。手付かずのブルーマウンテンの自然。いろんな熱帯の植物が生息している。

毎回カラフルなお花だったり、みたことのないフルーツがなっている木だったりが、目について、ちゃんと見たい!観察したい!とおもってたんだけど、たいていL先生のお家から帰る途中か行く途中なシチュエーションだったから、その日まで、ゆっくりどんな植物がいるかは、はっきりとはみたことがなかった。
だから今日は特別。

ラビーのお家からBベイに向かうのでなく、反対側のDキャッスル方面に分け入って、4WDじゃないと通れないワイルドな道を通って、何個か山を越えてパピンに出る。時間はかかるけれど、距離的にはこっちのが近いのかも。
山を抜けて橋を渡ると、昨年まで通っていたNGOとその附属の学校がでてきた。学校の先の道がラビーの山の方まで続いてるなんて、聞いていたけどびっくりだった。心がワクワクっとする。ずっといたところなのに、その先は知らない風景だった。

パピンはマーケットもあって、ごちゃっと活気がある町。そこからブルーマウンテンに続く道が始まる。山の中にも小さい町がたくさん点在している。朝からキングストンの街中に働きに出ていた人たちが夕方にはここパピンでタクシーを乗り換えて、家路につく。
マーケットで買った段ボールに入ったヒヨコ(たくさん!)を頭にのせて歩くおじさんとか(頭の上でピヨピヨ言っていて不思議な光景!;)ヤムイモやパンプキンやカラルーなどいろんな野菜の入ったクロッカスバッグ(コーヒーの麻袋のようなマーケットで売っているエコバッグ(?))を両手にのしのし歩くおばさんやら、を横目に街を通り過ぎた。日曜でも結構な活気。
クリスチャン(プロテスタント系)人口が多いジャマイカは宗派によって土日のどちらかにミサがあるから街中は週末の方が閑散としてるけれど、パピンの街は結構にぎやか。

パピンを通り過ぎてブルーマウンテンを登っていく。風景的には日本の温泉があるような山道を川沿いに入っていくような道。熱帯的なヤシの木や、マンゴーやパンの木とかが実をつけていたりするから、雰囲気は似ててもどこか何か違う感じだけれど、なにか懐かしい風景。中腹まで行くとパーっと視界がひらける場所があって、だいぶ下界になったキングストンの街中〜モナダム〜キングストン湾が見える。海がキラキラ光る。ギラついた日光が水面に反射している。
近くで見るとごっちゃごちゃだけれど、上から見てる風景は適度に丘と町が混在していて、なんだか素敵。
カフェブルーは気軽に行けるブルーマウンテンの中腹の街 Irish town にあって人気スポット。そんなところが何箇所かあって、観光でドライブしている人も少なくない。手慣れたルートタクシーやコースターもガンガンスピードを出して走っているので、地元じゃないドライバーはどきどきする。カーブとかで何度もぶつかりそうになる。実際ジャマイカは交通事故が多すぎる。みんな細心の注意を払って運転をする、というスタンスがないし。音楽とリズムとバイブスで運転している。はは。運動神経がすごいからなんとかなってるって思う。運動神経が低かったら絶対もっと事故が多いと思う。

カフェブルーに着く手前にD roadはあって、その入り口のおっきな邸宅の脇の道沿いの茂みに車を停めて、歩き出す。おしゃべりなオウムがキャーキャー話している。邸宅の脇にはちょっと変わった細めのスタイリッシュなヤシの仲間が密植されている。手入れがいきとどいている庭が垣間見れて美しい。

ジャングルなブッシュに分け入る。もりもりな雑草と共にハーブやフルーツの木が植わっている。やっぱりおもった通り、いろんな植物が植わっていた!(ニコ;) サーチミーハート、ペッパーエルダー、イエローベル、ジンジャーーリリー、パープルトラディスカンディア。ブッシュマンゴー、ローズアップル、などのフルーツも。ここで採れた野生のローズアップルの実は白い実。香りが名前の由来なのかな、とってもいい香りがする。形は丸っこいけれど、枇杷にような実のつくり。ぜったいおんなじファミリーだろう。あとで調べよう、、。
この1年ラビーにはジャマイカのいろんなハーブの薬効や使い方とかいろいろ教わって、だいぶわかるようになった。日本の雑草を見て、これはヤブカラシ、ドクダミ、チドメクサ、といったような、そんな目利きな感じ。
日本で山菜を採るように少しずつハーブを刈って持ち帰る。そんな中でもジャマイカのワイルドなラズベリーリーフは今日の1番の収穫。こまかなトゲトゲが茎にぎっしり生えてて痛すぎるけれど何本か枝を採った。とげが密集している枝はうっすら赤。日本で植えていたラズベリーと多分同種だけれど気候も違うし何か雰囲気が違う。ヨーロッパから入ってきたのだろう。スペイン人が持ち込んだのかな。そんなことを考えながら、帰途に着く。

今日の収穫をおうちに持ち帰る。
ママも乾燥がひどくなったBベイサイドの山では見なくなったハーブに喜んでる。
こんなハーブがあったの?と興奮気味。一緒に1つずつどんなハーブがあるか丁寧に確認しながら、これは血を綺麗にするの!とか、いろいろ教えてもらう。まさにメディシンマンファミリー!毎回、波長が合わさって、こっちも興奮する^^。

毎朝、毎晩、ママがごはんと共に淹れてくれるジャマイカのハーブティは本当に楽しみ。種類も無数にあって、その時の体調や、気候や、直感やフィーリングで選んでくれる。
ラズベリーリーフもそんな感じで使ってくれるだろう。とにかく女子のハーブって言われるぐらい、女子の気分、体にいいハーブ。ホルモンバランスを整えてくれる。子宮に働きかける、鉄分、ミネラルが豊富、などなど、とても薬効がある(妊娠初期はNGらしい) 。
また、ラズベリーリーフティの主成分は、水に溶けるタンニン類のエラグ酸で、シミになるメラニン色素の生成に関する酵素、チロシナーゼの活動を抑制してくれてシミやソバカスの防止にもなるらしい。多分あの赤い色がタンニンの成分でしょう。

今日収穫したハーブはキッチンに吊るして、乾燥させる。お家では内蔵に負担がかかりやすいっていって、大概のハーブは乾燥させてから使ってる。ペパーミントは別だけど(ジャマイカのペパーミントはこっちでいうところのブッシュミント)。フレッシュなミントティーはみんな大好き。
ラズベリーリーフも1、2週間したらティーに使えるね。それまでは楽しみにしておこうと思う。

ps.
後日乾燥してからさっそくお茶を入れてくれたら茶色が強い。まさにタンニンの色!
ジャマイカンと違ってシミが目立っちゃう肌色の自分にはほんと最適なお茶。毎日毎朝飲みたいーと思いながら、いいお茶時間をすごした。