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ちゃとらむーよろしく

チャトラムーの悪魔的美味しさを知ったのは去年の夏のこと。格安航空に足を向けて寝ることができない私は、毎度勃発する荷物制限の乱の末、チャトラムーのインスタントパック二袋と帰国した。一つは自宅用、一つは布教用。布教先に選ばれたのは、手のひらを返すことでお馴染みの人物であった。彼はどうやらゴンチャにハマっていたらしく、自身のミルクティーに対するハードルが上がっていると息巻いていた。

ここまで、チャトラムーがいかに中毒性を持っていて、衝撃的な風味を持っているかは語っているが、味については一切触れていない。だからこそ、パッケージや、タイミルクティーという用語から連想されるのは、当然ロイヤルミルクティーやタピオカミルクティーである。しかし、タイミルクティーと読者のイメージするロイヤルミルクティーは似て非なるものと思ってもらいたい。まだ違いを言語化するには摂取が足りていない筆者であるが、特別な違いは香り高さとえぐみのなさである。飲む前から、バニラの甘い香りに加え、鼻の奥を付くような、好奇心を誘う「何か」が顔を出している。え、これ合法だよね?

ともかく、タイミルクティーとロイヤルミルクティーは全く別ジャンルのドリンクだと思ってもらっていい。チャイティーくらい確立されたジャンルである。チャイティーはスパイスがよく効いた辛味を感じるミルクティーであるが、タイミルクティーはその点甘さしかない。チャトラムーの店舗では、甘さが0%から130%まで選べる。0%だと、ただのストレートティーなのだが、それでもバニラの甘い香りが先導する。とにかく甘いのがチャトラムーであるが、奥に潜んでいる重い「何か」(これを解明したい)が役務を全うし、スイーツやドリンクで起きがちな「もういらん」フェイズを楽々クリアする。満腹中枢的な何かに訴えるのだろうか。

さて、手のひらを返す人物の感想が知りたい頃だろう。人物紹介がもうネタバレみたいなものである。この冬に筆者がまたタイに行くものだから、今度はどんなお土産が欲しいかきいていた。

ちゃとらむーよろしく

案の定、信仰者の誕生である。

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