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3月を振り返って①11日を迎える

忘れないうちに。

人生ではじめて3月を東北もっと言うと岩手県、
さらに言うと釜石で過ごすことになった。

どんな気持ちで迎えようか、11日を。
どこで何を学んで、どんな思いを頭と心に留めようか、11日までに。
昨秋の着任以来、ことあるごとに去来していた考え。

2023年3月10日(金)
そんな考えをモヤモヤ抱えながら週末の試合運営の段取りを思い描きながら就寝。

2023年3月11日(土)
作業用のいつもの服に着替え、日中に行われる慰霊式典用に準備していたワイシャツ、ジャケットと革靴を車に積んでいた。
駐車場の隣のスペースを利用されている住民のかたが外に出られていた。
朝8時過ぎ。天気が良く車のタイヤを交換でもしようかと考えられていた様子だった。

「3月11日をはじめて釜石で過ごします」と話したところ、
「あの日も朝は今日みたいな穏やかな天気だった」こと、
人生で聞いたことのないような音を耳にし、
人生で見たことのないような光景を目にされ、
必死の想いで過ごされた様子をひとみを潤ませながら教えていただいた。
「よくここまで復興した」と当時を振り返られていた。

お話ししてくれたことに対してどう言葉を返せばいいのか。
自分の頭の中で取捨選択しているうちにどんどん却下されていった言葉。

「お話をしてくださりありがとうございました。
私も今日一日を大切に過ごしたいと思います。」

1回目の「3月11日」を過ごすために、一路、鵜住居の復興スタジアムを目指した。



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