我思う故に
1人じゃないと生きていけない私に、死なないで欲しいという人が嫌い。
ただ、私が毎日着ている服を見て、人知れずその素材を調べてくれるような人となら、たぶん生きていけるような気がする。
消しカスなんて見当たらない机の上で、とんとんとんと、束ねた紙を揃えている。
3回同じ壁にぶつかると、私たちは進路を変えるから。
黒目を平たく潰すように、笑うようにしている。
奥歯がよく見える人は信じられないから。
細胞の一つ一つに触れるように、人と接する。
あなたの細胞と私の細胞の間にあるこの温度だけが、世界を一つにするから。
でも、歪に広がる虹の円を見て思う。私はやっぱり、どうしてもひとりで生きていきたい。
そう思いながら毎日、空っぽの私の中に落ちて、底に生えている光の槍に左の胸を貫かれては、心臓はまだここにあると気付いて落ち込んでいます。
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