【映画感想】竜とそばかすの姫

2021年8月の日記転載

書かずにはいられないほどやばい映画だった。
弁明させてほしい、私は見たいわけじゃなかった、あくまで付き合いです。
一銭も払ってないけどそれでも時間を費やしてしまったことが悔しい。
そんなレベルの映画です。

幼い頃、マァムが大雨の日に川の中洲に取り残された他人の子供を助けるために救助に向かって亡くなってしまい、父一人子一人+なぜか右前足が切断された犬との2人と1匹で田舎暮らしをしている冴えない主人公が、バーチャル世界でバズるのですが、
おあつらえ向きに幼馴染が学校中の女子の憧れイケメンクール男子で、そのくせ冴えない主人公を常に気にかけている超古典的な少女漫画設定があり、あれ?これは青春学園恋愛ものか??と思ってみていると、
歌を歌うと反吐がでてしまう、いわば力石をリング禍で亡くしたあとの矢吹ジョー並みのトラウマ設定があり、なおかつ何故か父親とは不仲で夕飯は絶対食べない謎のハンストをし続けるという複雑かつミステリーすぎる親子設定がでてきます。
もうすでにこの時点でお腹いっぱいなんですが、さらにデジタルテクノロジー的に意味不明すぎるバーチャル世界で出会ったモンスターを執拗に追いかけ回す展開(なんでそこまで執着するのかも不明)で、ここで一気にディズニーまるパクリターンに突入。
オマージュなんて節度のあるものではありません。
背景、衣装、構図やキャラクターの動きがまんまパクリなのです。
オマージュというのはあくまで主題であったり、ほんのワンシーン同じ構図を入れたりというものではないでしょうか。しかもリスペクトを持って。
これは完全なる構図コピペです。紙媒体であれば訴えられてます。
しかも、野獣の正体が激しく意味がわからないのです。え、お前誰だよ、な展開です。
青春学園恋愛ものはどこにいってしまったのでしょうか。
私はてっきりイケメン幼馴染が主人公のネットストーカーしてて、バズってるデジタルアイドルではなくブスなリアルお前が好きだ、な結末かと思っていたのですが全然違いました。
ほとんどネタバレですが、ここにきて急に児童虐待問題が浮上してさらにカオスになります。
しかも児童虐待しているやばいおっさんのところに主人公の少女は単身乗り込みます。
そしてそれを周りの大人は傍観します。父親すら傍観です。父親の声は役所広司にも関わらず、です。
結果、主人公のキラキラオーラ(マジ)でそのやばいおっさんに打ち勝ちますが全く意味がわかりません。
実子に手をあげるやばい男が女子高生に眼つけられただけでガクブルして逃げる意味がわかりません。魔法?なんなの?
しかも児童虐待問題は最終的に解決しません。
というかそもそも主人公がなんで父親とあんな不仲だったのかもよくわかりません。
犬の前足が切断されてるのもわかりません。
反吐が出るほど歌が歌えないのも最後まで理由がわかりません。
幼馴染が途中でバーチャルでバズってる歌姫はお前だな、と見抜いてきますがなぜバレたのかもわかりません。
ていうかこの幼馴染とどうにもなりません。

ねえ、一体何が描きたかったんですか?

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