柔道整復師の免許はいるか?いらないか?これから資格を取得を考えている方達へ

最近は昔と比べ情報を多く集める事が多く(昔といっても10年前程)TwitterやYouTubeやブログなどで柔道整復師の事を多く知ることが出来るようになりました。私の時代は、情報を多く集める事が出来なかったので柔道整復師という仕事がどういったものなのかでしたり、現状どういう就労体制なのかなど知ることは出来ませんでした。

私は、実家が接骨院なのにわかっておらず、父親の生活スタイルや仕事スタイルを小さいころから見ていましたが、朝は家が職場なので出勤という概念は無く、毎日19:00には家にいて家族と夕ご飯を食べ、暇なときはネットサーフインやプラモデルをつくっていたりと、なんて自由な生活なんだと、柔道整復師は素晴らしい!!と思っていました(笑)

話は戻しますが、良い情報を集める事が出来る反面、嫌な情報もどうしても耳に入るかと思います。よく見るのは「柔道整復師の免許はいらない」「柔道整復師の免許はとらなくてもよい」といった動画やブログが最近多いなぁと感じました。

何故か?これは仕方が無いことだと発信されてる内容を見て感じました。具体的な内容をまとめると以下のものが多く目につきました。

1.一番の強みの保険請求制度の破綻が近づいている

2.柔道整復師の本来あるべき業務が行われていない

3.自費治療となると鍼灸師の方が圧倒的有利

4.資格取得の際に掛かる費用の割に給与が少ない

主にこの4つがあげられていました。

1.一番の強みの保険請求制度の破綻が近づいている


1つめの保険請求制度に関して、今自分は保険請求はせず、整体院で自費のみの請求でお金を頂いているので現状は詳しくはないのですが、過去大手整骨院グループに務めている時は、今思うと不正請求だったよなと思えることが、ごく普通に行われていました。

簡単に言えば、本当であれば保険が使えない症状のはずなのに使ってしまう。保険が使えるのは原因がはっきりしている捻挫、打撲といった急性症状のみで保険が適用される期間も決まっています。しかし何年も痛みが続く腰痛や肩こりといった慢性疾患はこれに当てはまりません。がしかし整骨院に来る患者様の数多くは保険請求が適応できない慢性疾患が大多数いらっしゃいます。

これにそろそろ、国が動き出すのではないか?という柔道整復師の免許を取得しなくても良いという方達の見解になります。(簡単にいうと)これに対して思うことは、保険が使える事が本当に柔道整復師の強みなのか?という事です。確かに保険を使えることは大きな強みかもしれませんが、無ければ無いで仕方がないというだけで、柔道整復師の免許を取得する必要がないという理由にならない、一番の強みは資格取得の際に得た知識や現場で得た経験だと思います。(長くなるのでまた詳しく話します)

2.柔道整復師の本来あるべき業務が行われていない


2つめの柔道整復師の本当の業務が行われていないという事に関して。確かに外傷や骨折、脱臼といった怪我は、中々整骨院に来ることは少ないです。大半は、整形外科に受診することが増えたのではないでしょうか。3年間整骨院に勤務した時は来ても捻挫打撲くらいで、骨折脱臼で来られる事はありませんでしたが、整形外科に勤めた3年間は割と多い頻度で来院していたと思います。なのでこれは環境が解決してくれるかと思います。外傷が診たくて整復や応急処置を学びたいという事であればそれをメインにしている現場をちゃんと探せばあります。リラクゼーションや骨盤矯正といった流れ作業をしたくないのであれば、大手整骨院グループに入社することはまずお勧めしません。ほぼ確実にやらされますので。中には柔道整復師を雇ってくれる整形外科やスポーツ現場の整骨院もありますのでそちらを同僚や先輩などに情報を得て探すのが良いかと思います。

3.自費治療となると鍼灸師の方が圧倒的有利


3つめの自費治療は鍼灸師が有利という点。これは必ずしも当てはまりません。中には鍼が苦手という患者様もいらっしゃいます。確かにあったほうが有利かもしれませんが、鍼灸師に劣るとも言えません。それに勝る整体方法やカイロ、医療従事者が扱える治療器なども併用すればどうとでもなります。柔道整復師も医療従事者なので組み合わせは数多くあるはずです。特化した技術を身に着け、扱える治療器を組み合わせれば、鍼灸師にも負けない自費治療を行えます。私の話でいうと、脱臼や骨折の整復を応用した関節モビライゼーションの方法で関節可動域の改善を超音波治療器との併用で行っていますが、これは柔道整復師の知識があったからこそだと思います。鍼灸師の方は関節をあまり動かす事はあまりないかと思いますのでここで差別化することができました。

4.資格取得の際に掛かる費用の割に給与が少ない


4つめの資格取得の際に掛かる費用の割に給料が少ないという点。これは雇われであれば仕方が無いです。諦めたほうがいいです(笑)というと批判がくるので止めときます。しかし現実は本当です。雇われであれば良くて25万~30万、雇われ院長になれば35万~50万はいくかと思いますが、それでも苦しいかと思います。柔道整復師は勤務年数に応じて給料が上がることは少なく、30歳、40歳になっても給料は変わらないことが多いです。なので柔道整復師資格取得の際に掛かる費用は400万~500万程掛かりますが、それに見合う給料は望めません。雇われであれば。私はこの現実を知ったのでいち早く独立を目指しました。全員が全員独立して望む月収が手に入るとは思いません。そこは戦いなので自己責任になりますが、それはどの業界も同じです。私は資格に見合う月収を頂いていると思っていますし、資格を取得したことに後悔はしていません。むしろ感謝しています。

結論

柔道整復師免許は取得しても・・・良い!!

と私は思います。ただ不安であればそれと併用して鍼灸師の免許やスポーツトレーナーの免許もありかと思います。(私は柔道整復師のみです)患者様に与えられるものは掛け算で増えていきます。私の場合

柔道整復師の知識経験×整形外科で得たリハビリ知識×医療従事者が扱える治療器×自分の趣味で勉強したトレーニング知識×ダイエットや健康などの食事方法×生活習慣の改善方法

といった強みを掛け算してクライアントと向き合っています。色々出来る事はありますが資格を柔道整復師のみです。しかしやり方や得た経験によってはそれが掛け算となり強みになります。なので資格という信用があって、そのうえで自分が何を勉強したかによって自分の価値は決まります。柔道整復師の免許があることで、クライアント様の信用を得られる事も数多くありました。

長くなりましたが今後柔道整復師免許を取得を考えてる方、または取得して迷っている方がいましたら少しでも参考になればと思います。

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