deal with と cope with の違いを複数のAIを使って“深堀り”してみた結果分かったこと。
deal with... と cope with は共に「…に取り組む、対応する」という意味がありますが、この2つの語句のニュアンスや使われ方の違いを複数のAI を用いて深掘りしてみました。
調べる前は私自身もその違いに知識はあまりなかったので、とても勉強になると同時に更に学習していこうという動機づけにもなりました。
使ったAI は次の5つです。(全て無料版です)
① ChatGPT
② Copilot
③ Perplexity
④ Gemini (旧Bard )
⑤ Claude
まず deal with の定義からです。
Deal With;
それぞれのAI の回答から見えてくるのは、deal with は「積極的に自分から問題を解決する」ために取り組みを行う「動の姿勢」です。
次に cope with です。
Cope with;
ここから見えてくるのは、問題解決に向けて積極的に行動を起こすというよりも、「その状況を受け入れて」対応しようとする、というどちらかというと「静の姿勢」です。
すなわち、両方とも「取り組む」という姿勢は共通なのですが、deal with には「動の姿勢」が、cope with には「静の姿勢」がみられるのは興味深いです。
面白いのが、上の例文の下から2つめの「まだなんとかやっていける余地がある」というのが「受け入れる、耐える」ということにつながっているということです。がむしゃらに行動するdeal with とは一線を画しているのがわかります。
それぞれの例文をあげます。
⇨ 暑さに対応するために無料で水をあげるという積極的な行動をとった。
⇨ ペットロスに対処するために、友達や家族と一緒に過ごした。(そうして徐々に気持ちの整理をつけた)
この例文からも動と静のニュアンスが感じ取れます。deal with と cope with にこんなにも違いがあるなんて、英語って本当に奥が深いと痛感しました。と同時にもっともっと英語の「語感(語の感覚)」を学んでいきたくなりました。
次の説明は、deal with と cope with の違いを具体的な例で説明したものです。
( 地下室が水浸しになったような困難な状況を想像してください。 deal with は、配管工を呼ぶとか、水を掃除するとか、問題に対処するための積極的な手段をとることを示唆する。cope with とは、水が引くのを待つ間、荷物を高台に移動させるなど、一時的な解決策を見つけることを意味する。)
これは積極的に問題解決のために行動を起こす deal with と困難な状況を受け入れて対応する cope with の違いをよく表していると思いませんか?
そしてこのニュアンスの違いがわかると次のような文が意味することが理解できるようになるのです。
Don’t just cope with it, but deal with it.
deal with と cope with を「取り組む」と訳すだけでは意味が通じませんが、「ただ受け入れる(我慢する)だけでなく、きちんと行動を起こして問題を解決しなさい」という意味合いになるのはお分かりいただけると思います。
毎回全てのAI を使うのは大変ですが、できるだけ多くの種類のAI にいろんな質問を投げかけてこちらが意図する回答を引き出していく作業は、はっきり言って大変な“思考作業“ですが、英語の知識を深めていく上で大きな武器になるのは間違いありません。
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