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6/21、黄色いTシャツの珍客現る。

学校から帰宅。

娘のおやつにバームクーヘンを食べさせようとキッチンで準備中、キッチンの小窓から黄色いTシャツが見える。

気のせい?

まだ見える。

我が家の敷地と道路の境目に、ジーと立っている。

私がしゃがみ込んで目線を合わせると、黄色いTシャツもしゃがみ込む。

黄色いTシャツを着た珍客が現れた。

私が落ち着いていたわけは、正体が小学生の男の子だったからだ。

目が合うと、彼は小窓に嬉しそうに駆け寄ってきた。

前に遊んだ子?

うん!

今日、お父さんいないんだよ。

今日、遊ぶ約束したのに。

…お父さんいないんだよ、土日はいるからまた来て。

彼は残念そうにしていたが、ニカっと歯を見せて笑った。

コレ食べてるの!

前歯に張り付いていた、グレープ味のガムを見せてくれた。

1人?今日は遊べないから、また来て。
と、ハーベストを一袋あげて、謝罪した。

諦めのつかない彼は、小窓の中を覗き込もうと飛び跳ねていたが、ハーベストを握ると嬉しそうに、公園の方へ駆けていった。

旦那へ報告のLINE。
『男の子が

今日遊ぶ約束した、

って来たよ。

土日しかいないって伝えといた。』

旦那からの返信。
『マジか。
今から帰るから遊べるな!!』

旦那が帰宅後、
黄色Tの彼の風貌を伝えると…
「俺、そんな子と遊んでない。誰だ。」

ダレダ

週末は近所の公園で、娘と旦那はサッカーの練習をしている。
数週間前に、一緒に遊んでくれた小学生の子達がいたので、私は黄色Tの彼は、てっきりそのうちの1人だと思い込んでいた。

黄色いTシャツの彼は、
今日、本当は誰と遊ぶ約束してたんだろう。
ちゃんと遊べたのだろうか。

噛み合ってない思い込み、すごい。

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