アイドルたちのSTORY

大好きなアイドルが、今日も同じ空の下に生きている。たったそれだけのことが、こんなにも私に勇気をくれる。

2次元のアイドルにも興味を持ったことはあるし、好きか嫌いかと訊かれれば好きだと答える。だけど、私が好きなのはやっぱり3次元の、自分と同じ時を生きているアイドルだなあと、先日、音楽特番を見ていて改めて思った。

アイドルだって生身の人間。だから楽しい。スキャンダルも脱退も熱愛も解散も、ぜんぶまとめてアイドル。だから、愛おしい。

まだまだ子どもだった頃、私はとあるアイドルを好きになった。彼らを好きになってしまったことで、悲しんだことは何度もあったし、嫌いになってしまいそうなことだってあった。彼らを直視できなかった時代もあった。だけど、それ以上に、たくさんの幸せと勇気をもらった。幸せな思い出も悲しい思い出も、全部ひっくるめて、アイドルである彼らがくれたかけがえのない記憶だ。

彼らも私も、同じぶんだけ歳を重ねて、大人になった。私たちは平等に流れる時間の中で生きている。普段はもちろん、私は私の世界を生きて、彼らは彼らの世界を生きているのだけど。たとえばある日の生放送で。たとえばある日はライブというひとつの空間で。彼らと私、そして私と同じように彼らを大切に想うたくさんの人たちの時間が重なり合う。そんな奇跡のような瞬間を体験するたびに、彼らを好きになれて幸せだなぁと心から想う。

アイドルを好きになって、彼らにはたくさんの感情と、思い出をもらった。喜びも悲しみも、彼らとだから、愛おしい。

この世界にはきっと、同じような想いを抱いている人が星の数ほどいて。たくさんのアイドル、そのひと組ひと組に物語があり、それぞれの物語を抱きしめる無数のファンがいる。そのことがまた、私に、アイドルってすごいなあ、アイドルっていいなあと思わせる。

今日は私の大好きなグループと、偉大な先輩グループの結成日。ちょっぴり特別な日だから、少し大きな声で叫んでみる。

アイドルって、最高だ！
アイドルが、大好きだ！

2020.9.15 西垣ポプラ