27歳、秋、真夜中。


27歳の秋である。

ここ1ヶ月の私は、 「 #夏休み延長戦 をやろう!」と思い立った頃にはまったく想定していなかった形でドタバタしていた。それは仕事帰りに信号待ちをしていたら後ろからゴツンと追突されたことであったり、生理がいつもよりも早く来て「どうした?」と思って婦人科に行ったら「卵巣が腫れてるからちょっと血液検査しようね」と言われたことなどに起因している。
そんなこんなであっちこっち行ったり来たり電話をかけたりかけられたりしながら毎日働き、推しを摂取し、誕生日を迎えても立ち止まることなく日々は過ぎた。10代の自分や、今の自分の心を振り返る余裕もないくらいに。

むち打ちはだいたいよくなった。肩凝りは中学生の頃からのやつなのでもう無理だと思う。血液検査は本当に最近の話なので結果待ちだ。27歳。自分の心との向き合い方、付き合い方にようやく少しは慣れてきたから、今度は身体と向き合う番なのかもしれない。ヨガとか整体とかやりたい。身体を動かしたい、ほぐしたい。心とたくさん話してきたように、身体ともたくさん話して、今後もお付き合いできたらいい。

身体のこと以外にも、やりたいことがたくさんある。お金の勉強、心理の勉強、文学理論。猫さんを描く。エッセイを描く。見れていない番組にDVD、読みたい本、行きたい場所。たくさんのものが、雑然と頭の中にある。

今の私のひとつの目的地は、来週の東京への旅だ。何度か経験してることとはいえ、東京に行くことは私にとっては完全に非日常で、準備が必要なものだ。だからそこが山場。その目的地に向けてクリアしていかなきゃいけないものをひとつずつ潰しながらここ何日かを過ごしている。必要なものの買い出し、発券、荷造り、行動のプランニング…。毎日やることをざっくり手帳に書き出して、整理しておいて、実行する。私はこうして整理しておかないと実行できないことを、私自身がわかっているのだなと改めて思う。
綿密な計画を立ててその通りにコツコツ続けることは苦手だけど、ざっくりした行動予定がないと不安になる。そういう性格であることを、ようやく最近私自身が理解できてきている。
だから、東京に行くという山場が終わったら、やりたいことや、読みたい本を、一度整理しようと思っている。見える化する。それだけで、今の私のドタバタごちゃごちゃした日常を、変えられる気がする。

秋になると化粧品や服を買う意欲が高まるのはいつものことで、今回は東京へ行く、推しに会う、というイベントも相まって、マキアージュでアイシャドウとルージュを買った。SHISEIDOの売り場の方と話すのは初めてで、「なんだか大人になったなあ」とちょっとワクワクした。普段はあまり手に取らない色のルージュを試させてもらったら思いのほかしっくりきて、「今までの戸惑いはなんだったんだ!」と衝撃を受けた。おかげでここ数日は唇に色を乗せるのがとても楽しい。上手いこと乗せられたなとも感じるけど、楽しいからまあいっかとハッピーな気持ちでいる。
お化粧は嫌いじゃない。自分の顔が華やぐのがわかるから。仕事やお出かけに向けて気持ちスイッチをオンにできるから。得だとさえ思う。むしろ男女問わずみんなやったらいい。楽しいよ、お化粧って。変身しようぜ。そんなことを、化粧ポーチに入ったキラキラのマキアージュを見ながら思う。このキラキラ感が最高。かわいくてカッコイイ。最高である。

服もメイクも、自分の気持ちひとつでどんどん変化してきた。これからもきっとそうだろう。たとえば20歳の頃の私が着たいと思っていた服は今の私にはとうてい受け入れられないものだけど、その服や自分のスタイルを望んでいた当時の私のことはとても愛おしい。過去も未来も勝手についてくるんだから、今の私は今の私が望むことをすればいい。人間、変化して当たり前なんだ。

そんなことを考えている。考えるというレベルよりさらに低いところで、考えている。思考する力が今はほとんどないけれど、時間は平等に進んでいるから、「考えられないときはとにかく行動するしかない」と思っている。ちなみに、「考えられるときでも、とりあえず行動したもの勝ち」だとも思っている。

いつだって、「今が最高!」な私でありたい。その「今」を噛みしめるために、とにかくあと3日、私は頑張ります。


2019.9.22 西垣ポプラ

#エッセイ #日記 #夏休み延長戦

サポートしていただけるなら、こんなにうれしいことはありません。でも、そのサポートをあなた自身のために使ってもらっても、すごくうれしいです。Be happy :)