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ep55.麻奈は本当にイタコできると信じているのか?


まず大前提として、全てのイタコはインチキである。科学の発達した現代において、死者の魂を憑依できると豪語するなら、肉体は滅しても魂が存在することを証拠付きで証明し、その魂を自分の身体に憑依させたことを証拠付きで明示させなければならない。

それができないのなら現代ではただのインチキであり、あまつさえイタコで金稼ぎするのは詐欺師と呼ばれても仕方ない。あれだけ流行った心霊写真が科学やカメラの進歩によって廃れたのと同様に、昔は一種のカウンセラー的役割だったイタコが廃れるのは世の理である。

麻奈はイタコできると豪語する。神戸彩加さん、妹さん、先代・市川團十郎さんという故人が「こう言ってる」とブログに書き、動物の声が聞こえるとも言っていた。

麻奈のイタコはあくまでブログの文章であり、恐山のイタコよろしく呪文を唱え、「降りてきました」などと実演したことはない。本物だと証明したいなら実演すればいいだけなのに、それは決してしない。できないのだ。

これだけですでにインチキだと証明されたようなものだが、麻奈が「自分のイタコはインチキだ」と完璧に自覚しているかというとそうではない。

麻奈は故人の声が聞こえたと思い込んでいる。ただし、現実的に考えて荒唐無稽だとも理解しているから、自身の能力に関しては半信半疑といったところではなかろうか。

麻奈は双極性障害や境界性パーソナリティ障害(BPD)の症状が見られ、そのベースには発達障害があると考えてる。これらの障害はしばしば併発が確認されているが、その中の境界性パーソナリティ障害の症状には「自身と他者の区別がつかなくなる」という大きな特徴がある。

自身と他者の区別(境界・ボーダー)がつかなくなるから人間関係でトラブルばかりとなり、そのため境界性パーソナリティ障害と呼ばれている。自分の感情を相手に投影したり、自分の身近な人と相手を心理的に同一視したりしてしまうのだが、これは妹さんと旦那さんを同一視しているところに顕著だ。

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