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ロック大陸漫遊記ごっこが楽しい

音楽をよく聴く人にとって、「音楽で遊ぶ」というのはおなじみの行為だと思います。


でも、自分以外の人がどんなふうに遊んでいるのかって、あまり知らなくないですか?

それって、すごくもったいないことだなあと思うのです。私に度胸があれば、ヘッドホンかイヤホンをしている道ゆく人に「あなたは今どんな遊びをしているんですか?」って聞いて回りたいくらい。だいぶ鬱陶しそうだけど。


そこで今回は、私がよくやっている遊び「ロック大陸漫遊記ごっこ」の話をしようと思います。

「ロック大陸漫遊記ごっこ」とは?

TOKYO FM の「ロック大陸漫遊記」をご存じでしょうか。

「〇〇で漫遊記」と題して、毎週さまざまなテーマで曲をかけていくラジオ番組です。パーソナリティはスピッツの草野マサムネさん。

スピッツファンや音楽好きなら、もはや知らない人はいないであろうこの番組。草野さんの素朴なコメントに親近感を感じたり、アンテナの広さに驚嘆したりしながら、私もたまにですが愛聴しています。


「ロック大陸漫遊記ごっこ」は自分でテーマを決めて、テーマに合いそうな曲を聴いていく遊びです。必ずしもロックではないのと、たまに選曲をミスるのが本家と違う点ですね。

勝手に名付けたものの、よくある遊び方なんじゃないかなと思います。
ただ、肝心のテーマがまあまあふざけているので……今までにやったものをちょっとだけ紹介してみます。


1. 面白い名前のバンドで漫遊記

バンド名や活動名から興味を持つことも多いので、バンド名縛りの漫遊記は結構やっています。これはその中でも 1 番ベタな回ですね。Red Hot Chili Peppers って改めて考えるとすごい名前だなあと思って始めた記憶があります。

日本のバンドでもいろいろありますよね。ゲスの極み乙女や打首獄門同好会のようにクセ強感満載なバンド名もあれば、ゆらゆら帝国とか Syrup16g みたいに「よく考えたらすごい名前だなおい」と思うものまで。
そういうバンド名の曲を、日本のバンドからアジアのインディーポップから何まで、幅広く流していました。


個人的にツボなのがイギリスの The Music。直球すぎるし安直すぎる。潔さを感じるネーミングですね。90 年代末までこの名前でやっていたバンドいなかったんだなあというところに、なんだか面白さを感じてしまいます。

2. イギリスの短い名前のバンドで漫遊記

今年の夏、UK ロックを聴き始めた時期にやっていました。「The La's」ってさすがに名前簡単すぎない? と思ったのが動機です。

これをやりたすぎて、Wikipedia の「ブリットポップ・ミュージシャンの一覧」などを調べて、Apple Music で片っ端から検索して聴くということをしていました。フリー、クリーム、ジーン、ドッジー、アッシュ、パルプ……このときに覚えたバンドはかなり多い気がします。

ちなみに、スウェードとブラーもこの回(?)で初めて聴きました。そんな文脈で聴く人たぶんいない。

番外編で、アメリカの「メイ(Mae)」も聴きました。これ以上短いバンド名を私はまだ見たことがありません。

3. LINE のプロフィールに設定したい曲で漫遊記

LINE MUSIC を使って自分の LINE プロフィールに BGM をつける機能、ありますよね。

私は設定したことがありません。1 曲を選ぶのが難しすぎるからという理由なのですが、じゃあ妄想の世界でいろんなパターンを考えてみようということでやってみました。なお、私は LINE MUSIC をインストールしていないので、どの部分が流れるのか、そもそも LINE MUSIC にあるのかは度外視です。


恋愛の曲は変な誤解を招きそうだから却下。好きな曲なのは最低条件。ただ、あの秒数だけで「いいじゃん」と思われるのはなんか悔しい。フルで聴いてもらって、あわよくばハマってほしい。プロフィールの BGM では「なんだこれ」と思わせて、フルで聴くとめっちゃかっこいい曲とか良いな……

妄想なら好き勝手できるかと思いきや、妄想の世界でも割と真剣に考えてしまうのが私という人間のようです。不気味かっこいい路線の曲に自然と思考が流れていきました。

ストレイテナーの 78-0、Group2 の Penguin Highway、Salamanda の Coconut Warrior あたりが候補に挙がった記憶があります。不気味に寄りすぎましたね。現実では設定しないでおきます。

4. 入場 SE・出囃子にしたい曲で漫遊記

ミュージシャンや芸人さんが客前に登場するときに流れるあの音楽。自分なら何を流すかなあというのを妄想してみました。野球好きの人なら、自分の登場曲を考えてみるとかになるんでしょうか。


いざ考えてみるとなかなか難しい。途中で極端にテンポが変わる曲や、サビは明るいのに入りが暗めの曲は登場しづらそうだなあなど、普段考えない観点でいろんな曲を聴き直すことになりました。我々が耳にする入場曲ってほんと上手に選曲されていますね。

個人的に 1 番流したいのは Emancipator の Smoke Signals。大好きな Emancipator をかけられるならかけたい。ニュートラルな温度感で、立ち上がりが早くて基本がループだから使いやすそう。とはいえ、めっちゃ盛り上げるにはあまり向いていなさそうですね。

SAKEROCK の Emerald Music もめちゃめちゃ良さそう。というか、すでに採用している人がどこかにいる気がしますね。TOTO の Child's Anthem はめちゃめちゃかっこいい。けど大物感が出すぎて登場しづらそう。いたずらでこれかけられたら嫌でしょうね。

5. 電車の音と相性の良い曲で漫遊記

外で音楽を聴くことが多いのですが、音量を絞って周りの音と一緒に楽しむ(知り合い曰く「マリアージュ」)のが好きです。

特に、ホームに電車が来るときの轟音はなかなか良いマリアージュを生み出します。ということで、電車の音と混ざり合うと良い感じになりそうな曲を選曲してみました。これは実際の電車の待ち時間のタイミングでやるので、今でも隙あらば開催しています。

かなり初期のうちに、シューゲイザーっぽい曲と相性が良いことに気づいてしまいました。コクトー・ツインズとかシガー・ロスとかモグワイとか。ギターノイズの轟音と電車の轟音が混ざり合ってどっちかわからなくなる感覚が、危うい浮遊感をよりかき立ててくるように思います。


初期段階で傾向をつかみすぎたあまり、最近は電車の待ち時間に合わせてシューゲイザーを聴くようになってきてしまいました。別の系統の音楽とのマリアージュを試すのが今後の展望です。

おわりに

以上、私が好きな遊び「ロック大陸漫遊記ごっこ」の紹介でした。

書きながら思ったことですが、いざ「あなたは今どんな遊びをしているんですか?」って聞かれたら相当恥ずかしいですね。やっぱり、いくら度胸があっても見知らぬ人に聞いて回るのはやめた方が良さそう。

とはいえ、この遊び自体はめちゃめちゃ楽しいので皆さんもぜひ遊んでみてください。

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