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音楽予報

別の記事がなかなか書けずに苦戦していたら、この記事が先に完成してしまいました。テスト勉強中に部屋が片付いてしまうあの現象ですね。そちらの記事は、途中までストレイテナーの武道館ライブの余韻に浸りまくりながら書いてしまったので、数日後にめちゃめちゃ今更感のある記事が上がると思います。


今回の記事は、よかったら以下の記事と行き来しながらお読みください。

私のブームの移り変わりは激しい。武道館ライブの余韻を引きずってストレイテナーと 633(仲良し後輩バンドだからね)を聴きまくったかと思えば、ブライアン・イーノのアルバムを聴き直し、Vampire Weekend に手を出し、今はちょっと回帰(?)して GRAPEVINE と ART-SCHOOL を聴いている。

最近は特にこの傾向が顕著になっていくのを感じるが、まるでジェットコースターのように、ケーキとお煎餅を交互に楽しむように、ソロのシンガーソングライターの曲とバンドの曲を取っ替え引っ替えしていた高校時代から本質的には変わっていないのだろう。


大学 2 年の冬頃だろうか、ボーカルが入っている曲を聴けなくなった時期があった。

インストにさりげなく入っているコーラスや声のサンプリングでもギリギリ許せるかどうかくらいの有様で、Tycho をよく聴いていたのに『Weather』にはどうしても手が出なかった。なぜかサカナクションは安定して聴けたが、それまで好きだったはずの曲についても同様。ピークの時期に Mr.Children の 30 周年ツアーのチケット先行が始まったから、かなりヒヤヒヤした。Submotion Orchestra や FKJ などを聴いてまた徐々にボーカルを受け入れられるようになり、4 ヶ月くらいかけて完全に脱却したような記憶がある。

この時期があったからこそ、自分の楽しみ方のスタイルを確立できたのだとは思う。(広義の)エレクトロニカやアンビエントを好きになれたし、近い系統の音楽を掘り下げる聴き方を覚えたし、洋楽をフラットに聴けるようにもなった。とはいえ、それまで好きだった音楽を受け入れられなくなるのはやはり寂しいものだ。


このときほどの極端なブームはないものの、小刻みな変動は日々繰り返している。自分の状態との相関らしきものも多少見えてきた。

昔聴いていた懐かしい曲ばかり聴きたくなるのは疲れや寂しさを感じているとき。ほとんど音楽を聴かなくなるのは余裕がないとき。インストしか聴けなかった時期は割と順調で楽しい時期だったし、大学 2 年冬の試験期間は BUMP OF CHICKEN の『ユグドラシル』を、3 年冬は星野源の『POP VIRUS』を相棒にしていたから、インストを聴きたくなるときは比較的アグレッシブなモードに入っていて、安心感が欲しいときに日本の音楽に戻ってきているのかもしれない。

私は自分の感情や状態を理解するのにいつも時間がかかる人間なので、天気予報くらいのノリで音楽の力を借りられると良いなと思っている。スーパーに野菜を買いに行くだけの比較的スローモードな日に TOTO や YMO を聴いていたりするから、結局よくわからないのだが。


UK ロックに傾倒していた 6 〜 7 月頃を過ぎて、今が今までで 1 番見境なく音楽を聴いている気がする。たまたま見つけた曲や人におすすめされた曲をすぐ聴こうと思える。比較的素直に楽しく生きられているということだろうか。
この時期がずっと続けば良いなと思うがあまり期待はしないでおこう。激しいブームの移り変わりの中で新しい音楽に出会えればそれで良い。

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