熱き心に
「熱き心に」
あつきこころに〜♪
ときよもどれ〜♪
タイトルを何にしようか、と考えて、「熱き心に」とかって、小林旭さんの歌のタイトルが思い浮かんだ。
1行目は「熱き心に」。
2行目は「時よ戻れ」。
2行目に驚いた。
よく知っている歌だから、今更驚くことはないのだけれど。
昨日の出来事があったので、驚いてしまった。
昨日は、Animation Runs! のラジオ番組「アニラジ・ランズ」の収録だった。
その中で、ついつい、昔話をしてしまったのだった。
遠い遠い昔の話。
むかしむかしあるところに。
テレビアニメ草創期のリミテッドアニメの手法が、僕がいまやっている3DCGの手法に重なる、というようなことを言われて、なるほど、と思った。
お金もない、機材もない、人もいない、という環境で、いろんなテクニックを開発して、駆使して、そうして、それなりのフィルムを作ってゆく。
それは、おもしろい着眼だと思った。
Animation Runs! の竹中さんって、タダモノじゃない、と思った。
昔話もたまにはいいよね。
ほんっとうに、ひとりで、話し相手も、相談する相手もいない中で、黙々と、悶々と、フィルムを作ってゆく。
狂気だね。
収録の最後でも言ったのだけれど、都会に出て、Commercial か Non-commercial かはどちらでもいいけれど、スタジオを作って、みんなで、楽しい時間を過ごしたい、という思いは消えない。
まだ、僕の中に、そんな熱い思いはある。
というか、歳をとると、生きる意味が、だんだんと見つけられなくなってくる。
若い頃のように、死にたい、という思いは強くない。
だって、放っておけば死ぬのだから。
その、死ぬまでの間、死んだように生きるか、生きているように生きるか、という問題は残る。
そこで、生きる意味があれば、生きているように生きることができる、かもしれない。
田舎に生きる幸せ、ってのは、たとえば、大きな家を建てて、物に溢れて、子供と孫に囲まれて、幸せに死ぬ、ってこと、なのかもしれないが、その価値観は、既に、大昔のものになっている。
それはさておき。
収録の時間は、12月の、陰鬱とした季節の中で、寒い部屋に、すこしだけ暖かな思いをした時間だったかもしれない。
マイクにノイズを入れたくなかったので、ファンヒーターを止めていたのだけれど、汗をかいた。
それっくらい、熱くなれた。
良い時間だった。
竹中さんに感謝します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?