テオドール・アキメンコ ワルツ 作品55の5
「テオドール・アキメンコ ワルツ 作品55の5」
テオドール・アキメンコさんの「ワルツ 作品55の5」を弾いた。
優雅で美しい曲。
アキメンコさんが円熟の境地で書いた、円熟の名曲、と言っていい。
楽譜をぱっと見ると、シンプルで易しい曲、に見えるのだけれど、実に難しい。
というのは、非常に精緻に書かれている。
特に、ペダルが細かく指定されているのだけれど、楽譜の通りにペダルを踏むと、美しい音が鳴るので、ペダルの踏み方に留意しなければいけない。
普段は、適当に踏むペダルだが、この曲に関しては、楽譜通りに、そして楽譜の意図を汲みながら、注意深く踏んだ。
音のバランスも重要で、適切なバランスで鳴らすと、美しく鳴る。
テンポも、わずかに揺らしたりすることで、優しさを醸したり。
難しい連符はないし、音の跳躍もないし、音域が特に広いこともないのだけれど、僕にとっては、なかなか難しい。
レインホリド・フリエールさんの、作品99の2曲が、まさにこの曲のような感じ。
ウクライナ人の音楽家の、凡庸ならざる優れた能力を思い知る曲となった。
今回は、演奏のために弾いたのでテンポは揺らしているのだけれど、一定のテンポで弾くと、踊ることができると思う。
この美しく優しく優雅な音楽に包まれて、誰かと、パリで、ワルツを踊ってみたい。
そんなふうに思える素敵な曲。
というわけで、YouTubeにアップした動画のタイトルの文字の色を、黒じゃない色にした。
いやー、しかし難しかった。疲れたー。
テオドール・アキメンコ ワルツ 作品55の5
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