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20歳の自分に受けさせたい文章講義#12

今回は読者が求める文章と得意・苦手な文章について紹介します。

①要約

(ア)読者が求める文章
読者が求める文章とは何だろう?斬新な文章?論理的な文章?読者の好みは多様であるが、どんな文章であれ、求められる要素がある。それは①目からウロコ②背中を後押し③情報収集である。この3つ要素は必ず入れなければならない。なぜ、入れる必要があるのか、見ていこう。

①目からウロコ(「おおっ!!」「ええーっ!!」)
目からウロコとは目が覚めるような読書体験。
自分を変えたい、現状を打破したいなど自分に何かしらの変化を求めている。

②背中を後押し(「そうそう」「よしよし」)
背中を後押しとは自己肯定の欲求。自分の考えが正しいということを確認したい欲求。自分の考えを後押ししてもらう。

③情報収集(「ふむふむ」「なるほど」)
客観的な事実を知りたい。多くの情報を得て、自分なりの結論を出していきたい。


 読者は①②③のすべて入った文書を求めている。一冊の文章に目からウロコのようなものがなく、ありきたりな事実のみ書いているとしたら、読者は今後一切その本を読まなくなってしまう。
 反対に目からウロコの情報がたくさん入っていたら、受け入れてもらえない。意外なことや知らないことで埋め尽くされてしまうと、読者は何を信じればいいかわからなくなり、何かいいように言い組められているように感じてしまうためである。
 では、どれぐらい目からウロコを入れた方がいいのか?
結論は全体の3割程度でよいとなっている。上記で示したように、読者は①目からウロコ②背中を後押し③事実の3つを求めているため、どれか一つが多すぎても、少なすぎてもいけないのだ。
 また、具体的に①②③をどうやって書くのかついては前の内容であった主張、理由、事実に対応させて、書けばよい。

①主張=目からウロコ
②理由=背中を後押し
③事実=情報収集

(イ)得意な文章と苦手な文章
 文章を書くとき、自分が得意な分野を書こうとするとなかなかうまくけないことがある。なぜか?それは自分が専門的なことについてはよく知っているため、より詳しく書こうと思うが、それでは専門的な文章になってしまうため、読者の椅子に座れない。なので短く要約した形で書くが、結局中途半端な文章になってしまう。
 反対に、苦手な分野ではうまく書けることが多い。もちろん、手を抜いているわけではない。自分が知らないということは、最初は読者と同じ立ち位置にいるわけなので、何も知らない自分からそれを読んでわかっていった軌跡を書けば、読者の椅子に座っていることになる。

②感想
 自分が書きたい文章ほど、書けない感覚は自分の中にもある。持っている知識をすべて書きたい欲求が強いため、これも書こう、あれも書こうと思うと収集がつけられなくなってしまい、結局中途半端な文章になってしまう。
 著者が言っているように、読者は必ず存在し、読者の椅子に座ることを常に意識しながら、読者は何を求めているのかを考えながら書いていく。




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