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サッカーの忘れられないシーン

WOWOWさんの企画で、
見た瞬間から私の為にあるような企画だと思いました。
そんなこんなで久しぶりすぎますが、記事を書こうと思った訳です。
少々自分語りも入りますが、お付き合いください。

私とサッカー〜出逢い〜

私は自他共に認めるサッカー好きでした。
「でした」と、過去形にしたのは最近スタジアムなどに足を運べていないからサッカー好きを語る資格はないという、めんどくさいプライドからであって、今でもサッカー観るのは大好きです。

出逢いはそう、いつでしょうか?
おそらく日本中が沸いていた、1998年のフランスW杯初出場、ジョホールバルの歓喜あたりかと思います。
なぜなら、うちは両親が、特に母がサッカーが好きで、よくテレビでJリーグを観ていたのです。ミーハーな母は名波浩選手が好きでした。
子供心に「あんな大の大人が球蹴り合ってるのを観てなにが楽しいんだろ?」とかいささか斜めに捉えていた…かどうかは別として、その頃はまだあまり興味がなかったのですが、

そう、
出逢ってしまったんです!!

川口能活選手に!!

ゴールキーパー?
なんかゴールの前に立ってるだけの人でしょ?
と言う、考えの、当時小学生の私には、
ガツンと来る出逢いでした。

出逢いとそれから

川口能活選手はゴールキーパーとしては小柄で、(といっても180センチですよ!)当時はまだ若かったので華奢な印象すらありました。
でも、果敢にゴール前をパンチングで守るあの姿、キャッチしたボールを離さないぞという闘志の迸るあの姿。
そしてテレビ番組などで見せる爽やかさと笑顔の可愛さときたら…!

カッコいい…!!!!!!

初恋!!!

当時ジャニーズ全盛期で、周りは好きな芸能人といえばタッキーや山Pなどと大騒ぎしている中、私は川口能活選手のポスターを部屋に貼り、Jリーグがテレビ放送されるたびにビデオに撮っていました。
いまだに小学校からの同級生には話のネタにされますが。

そんなミーハーな出逢いでしたが、それから当時川口選手が所属していた横浜マリノスを筆頭にJリーグの試合、日本代表戦を観れば観るほど、サッカーそのものの面白さにハマっていきました。


サッカーは何が面白いのか

よく、サッカーを知らない人には何が面白いのか、とか、ルールやポジションが良く分からない、横文字が多くて意味わからない!とか言われます。

サッカーを長く観ていて面白いと思うのは、
「一瞬のプレーのためのそれまでの全て」
だと、私は思っています。

サッカーの試合は90分ありますが、実は選手がボールに触れている時間は一人当たり数分だそうです。
その数分の中で試合を決定付けるのは、本当に一瞬なんですよね。
一本のスルーパスが、綺麗なロングフィードが、オフサイドトラップギリギリに抜け出したフォワードのつま先が、その一瞬が、試合を分ける一点を生み出したりするんです。
でも、その一瞬のための、色々な要因…たとえばチームメイトのオフザボールの動きだったり、ハーフタイムで変えた戦略だったり、前のプレーでの失敗だったりがあって。
それが分かるとなんだかサッカーて人生みたいだなぁとか思って、面白いんですよね。
野球みたいに攻守がハッキリとあるわけではなく、攻めていたと思ったらパスを取りこぼしてカウンター受けて、など目まぐるしく状況も変わるので、最初のうちは何が何だか分かりませんでしたけど、人生なんて何が何だか分からないものです!!
とか、無理矢理まとめてみたりして。

※適当すぎる用語解説※
スルーパス…なんかかっこいいシュッて出るパス。日本だと中田英寿が最強説。
ロングフィード…ディフェンダーが中盤飛び越えて前線に送る弧を描く綺麗なパス。
オフサイド…待ち伏せ禁止よ!の紳士的ルール。どの範囲までが違反になるかがたまに変わる。
オフザボールの動き…ボール持ってない人や直接ボールには関係ないところでの動き
ハーフタイム…前半と後半の間の15分休憩

運命のゴール

話は飛びましたが、川口能活選手から入った私は順調に横浜マリノス(現在の横浜F・マリノス)のサポーターになります。

そしてやってきた、運命の2001年11月3日。
この年のマリノスは川口選手のポーツマスへの移籍もあり、かなりの苦戦を強いられていて、あわや降格…そう、降格争いの真っ只中でした。
相対するは前年度Jリーグ三冠、最強軍団鹿島アントラーズ。
苦しい展開が続きますが、マリノスゴールで前半は1-0…ここでアントラーズを叩いておけば降格争いもグッと楽になる。
祈るような気持ちでテレビ中継を見守る中学生の私。(高校受験真っ只中の上、まだ志望校決めてなかった)

しかし、後半に追いつかれ1-1に。
当時は、「Vゴール方式」というルールが採択されており、90分で決まらない場合は延長戦に…。
延長で勝つか引き分けでもいいから、とにかく勝ち点が欲しい!!!

手に汗を握るとはまさにこのこと。

ああ、嫌な予感がする。

得てして、サッカーの時に感じる嫌な予感、得点の匂いは当たるものです。

もののみごとに、
鮮やかに、
颯爽と、
アントラーズに、
Vゴールを奪われてしまいました。

ああ…マリノス!!!負けてしまった!!
(延長Vゴール方式はゴール決まった時点で試合終了)

しかし、負けた無念さとは全く違う高鳴りを覚える私。

Vゴールを決めたアントラーズの5番の茶金髪さん。
ユースの代表にも入ってた有名な
「もう1人のナカタ」だ!

この人が…
ヒデではない、もう1人のナカタ…
中田浩二!!!!

そう、これが、
私が今現在まで一番好きな選手である、
中田浩二選手との出逢いでした。

あれから20年

今となっては、なぜあれほどまでにあの時のゴールが胸に刺さったのか、いまいち良く分かりません。
スーパーゴールや超技巧ゴールでもなんでもなかった。
でも、あの時のネットが揺れた時の情景が、とにかく頭から離れなくて。

その訳を知りたくて、それからはアントラーズの試合もチェックするようになり、気付けば中田浩二選手にどっぷりハマり。
学校をサボっては代表戦やJリーグの観戦に赴く青春でした。
その20年の軌跡は長くなるので割愛しますが…

あれから何百試合とサッカーを観てきて、
その時々で色んな感情が湧き起こって、
サッカーで泣いて笑って、
サッカーと一緒に成長して来たようなもんです。

でも、あの時のあのゴールほど、
感情を揺さぶられたことはありません。
20年経って尚鮮やかな、
生涯忘れえぬ、
そんなシーンでした。

今回のお題を観た時、まさにあの時の想いと情景が湧き上がってきて、拙くても良いから書いておこうと思ったんです。

そんな瞬間に出逢えた、サッカーと、中田浩二選手に感謝して、
これからもサッカーを愛し続けたいと思います。


※写真は当時集めていた切り抜きの中のお気に入りの一枚。
おそらく2001年秋のものかと。
上には中田浩二選手の素敵な笑顔が載っています!

ponta

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