武士道とは
長い米国生活の間、日本人と見るとすぐに「Samurai」について聞かれるし、武術稽古していることもあり自然と向き合う課題でした。
武士道と云ふは死ぬ事とみつけたり
葉隠の有名な一節ですね。
以前は、
戦などに際して死ぬことを恐れず、
何時死んでも悔いを残さない心持ちで
生死をかけて過ごす心構え
と解釈していました。
しかし、
「死ぬこととみつけたり」は、
「生きることを大切にする」
だから
いつ死んでも悔いがない心構えができている
つまり、
「大切に生きる」
ことと解釈する様になりました。
これは先日書き留めた「人生二度なし」にも通じます。
今という一瞬を大切に「一所懸命」に生きてこそ、いつ死んでも後悔しない生き方になる。「一生懸命」と誤まって使われるのを散見しますが、一所に命を懸ける不退転の覚悟こそが「一所懸命」
本当の勇気と無謀な蛮勇は違いますね。
死を恐れない=生命を大切にする。
高杉晋作は、亡くなる前に「男子たる者、死に時はいかなる時か」と問われた時に
「死は好むべきにも非ず、亦悪むべきにも非ず、道尽き心安んずる、便ち是れ死所」
と答えたそうです。
そして、有名な辞世の句が、
武士道の精神には、
謙虚に今を大切に生きる。
「生き抜く」事の大切さを心に置いて
自分だけの事でなく、
家族、故郷そして国家をも同じように
大切に出来る「和」を心に刻む
「大和心」
だと思うこの頃です。
百戦百勝不如一忍
萬言萬当不如一黙
居合では「勝負は鞘の内にあり」と言います。一旦抜いたら、殺すか殺されるかの勝負。刀を抜かずして如何に争いを回避できるか? が修行の命題でしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?