バッファロウ・ビルは
バッファロウ・ビルは
死んで、ない。
長い髪を
ふり乱し
とつぜん
椅子からなだれ落ち
あ゛ぁ゛、と呻きながら、
いちにさんしご
ぴく、ぴく、と
痙攣し、
唇の色がうすくなって
やがて、目を見ひらいた。
みんな立ち尽くし
やって来た救急隊が、
担架に乗せて
運んでいった。
ぼくはふるえた。
だって、不意にひとが
死ぬときっていうのは、
こうなのかと、
思った。
でもあとで、
死んでないときいて、
ほっと胸をなでおろした。
でも、そもそも誰なんだ、
バッファロウ・ビルって。
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