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シンガーソングライター、はじめました。

誕生日を過ぎたころから、突如として、歌を始めた。

詩になる溢れることばに、メロディーをつけていくのがただただ楽しい。家族が寝静まった夜中に、かすれた声でいそいそとスマートフォンに録音しては、音程が外れてるなあ、とか、こっぱずかしいなあ、とか思う。昼間は昼間で、時間が取れるときにピアノに向かい、和音を組み立てていく。


のだが、これはすごく時間のかかる作業だし、何も何もなーんにも、家計の足しになることもないし、他のことそっちのけでピアノに向かう私には、罪悪感が拭えない。集中してピアノにのめり込んでいるときに、子どもたちが膝によじ登ってきたりすると、うう~と唸りたくなるし疎ましくさえ感じてしまうから、そう、今まで私は、したいことを中断したり手放すしかない、と思ってはフラストレーションを溜めてきたんだった。

何のために?
やってどうなるの?
どうしたいの?

意外と難しいものなんだな、と壁(それはすごく低いものだけども)にぶつかると、すぐイジワルな問いかけが頭の中を巡る。ワクワク感を奪っていく問いの多いこと多いこと。

誰かに言われたように錯覚して諦めることもできる。でも、その声の主は他ならぬ自分自身であって、逃げるも向き合うも、自分次第だ。

ほんとうはすごい自由が与えられているという事実は、思考に上塗りされるとくすんでしまうようだ。
生命には自由が与えられているのに、それを生きている私は、自らに制約を与えてしまうという具合に。

でも、気づいたことがある。
歌を作ることは、自分自身を癒やすことに繋がっている、ということ。。したいと思ってきたアウトプット方法がひとつ見つかったからなのか、ただ、声を出すことで氣がよく巡るからなのか。

それで十分であるのに、そしてうまいか下手かは二の次でいいのに、評価にこだわって生きてきてしまった自分が顔を出すだけなのだ。

だから、しばらく続けてみようと思う。
そして、そこから得られるエネルギーを、少しずつでも周りに拡げていけたら、いつか罪悪感が充足感に変わる日がくるかもしれない。

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