セブ島 語学留学 Day41 #2

バッチメイトのシュウさんがどうしてもみんなに食べてもらいたいというチーズケーキとは?
Giuseppe Pizzeria(ジュゼッペ・ピザ)から歩いて10分ぐらいの距離にその店はあった。Merci Dessert Cafe(メルシー・デザート・カフェ)という喫茶店だった。
なるほどぉ〜オススメするだけあって、ケーキの種類もハンパないぐらいに多い。その中でもシュウさんはチーズケーキがイチオシということなのだ。
早速食べてみる。うん!うん!確かにチーズが濃厚で美味しい。ケーキも美味しいけどコーヒーが抜群に美味しかった。しばらくぶりに飲んだ本格的なドリップコーヒーの味は最高に苦くて美味しかった。チーズケーキとの相性が抜群だった。
甘いものは別腹!とは言ったもので、さっきまでお腹一杯だったのに・・みんなで2~3種類のケーキをペロリと平らげた。他のケーキも抜群に美味しかった。

昼間にジプニーで空港まで行ってきた話をしたら、みんな驚いてた。

みんな『えぇ〜空港までって・・普通、タクシーで行くんじゃないの?』

オレ『だよね!オレもそう思った。やっぱなんだかんだで遠かったもん。ちょっと、いつも乗ってるジプニーのコースから外れてみたかったんだぁー!』

シュウさん『あっ!オレ、その気持ちわかるわぁ〜!大体いつも行くとこって決まっちゃうじゃん。なんか用事があると大体ショッピングモールだし。決まったとこしか行かないもんなぁ・・そうすると・・見える景色も一緒だしね!』

オレ『そうそう!せっかくセブにいるんだから、いつもは見ない景色が見たくなってさぁ!急に思い立ったんだよ!』

みんな『ヘェ〜!!』

英語の勉強以外の話をする時は、場の雰囲気はいつも和(なご)やかなんだよね。英語使わなきゃ、英語話さなきゃ・・って気負って緊張するよりも気楽に考えようよ。セブ島には、英語の他にも、さっきのピザ屋さんのイタリア語や現地の人が使うセブアノ語と接する機会だってあるんだし・・英語も、コミュニケーションするためのツール(道具)の一つに過ぎないよねー!なんて話しで盛り上がった。
時間は22時30分。別腹も満たされて、みんな大満足。帰りはタクシーを捕まえて4人は学校へ帰って行った。オレはもう一軒、あいさつに行くところがあった。
コジのいるアリーナだ。

コジとは前回、アリーナに行った時にLINEを交換していたので、その後もちょくちょくLINEのやりとりはしていた。今日で留学生活最後で、明日、日本に帰るんだぁーなんてことも、話していて『帰る前に、またアリーナにおいでよー!』て言われていたので、みんなと別れてからアリーナに向かうことにした。と、その前にアリーナのみんなもお腹がペコペコだろうから、さっきのピザ屋さんGiuseppe Pizzeriaに寄ってピザの一番大きいサイズを二枚、テイクアウトした。そこからタクシーでアリーナに向かった。アリーナはアヤラモールから海側に少し走った場所にある。ピザ屋さんからはタクシーで20分ぐらいの距離だった。

アリーナに到着!店内に一歩足を踏み入れると・・そこは爆音の世界!凄まじい大音量が出迎えてくれた。ステージでは2人のダンサーが踊っていた。コジたちはどこにいるんだろう!? ってキョロキョロしていたら・・キャー!?とかギャー!?とか・・なんか悲鳴が聞こえたかと思ったら・・コジと仲良しのダンサーの子達だった。『きたよぉー!元気だったぁ!?』コジは満面の笑顔でとっても嬉しそうだった。早速、差し入れを渡すと・・どこからかギャー!ギャー!と聞こえてくる、この声は? やっぱり〜レディーボーイAとBじゃないかぁ!? 照明に当たったみんなの顔を見ると、ほんのり日焼けして小麦色になってたので『海、行ったの?』って聞いてみたら、この間、みんなで海岸でBBQ(バーベキュー)やったそうだ。あぁ〜だからみんな日焼けしてるんだねぇ・・

ステージに近い席にみんなで座ってピザを食べ始めた。
”ダンサーってお腹が空くんだぁ〜”って・・以前、コジが言ってたけど・・みんな見事な食べっぷりだった。みんなが遠慮しないで食べてくれるので、買ってきた甲斐があるなぁ〜って思った。相変わらずレディーボーイAとBは面白い!場を盛り上げるだけ盛り上げてステージの上の人になってしまった。遂(つい)にコジの順番になった。相変わらずセクシーなダンスだった。席に残ってた仲良しのダンサーに
『ビキニのところにチップ入れてあげなよぉ〜』って囃(はや)し立てられて、ビキニの間にチップを差し込んできた。コジはプロのダンサーなのでチップを差し込まれるのは慣れているだろうけど・・オレは照れくさくって・・とっても恥ずかしかった。オレがコジにチップを差し込んだのを見ていたのか
『チップちょ〜だぁ〜い!』とレディーボーイAとBにせまられて困ってしまった。入店したのが遅い時間だったので・・あっ!という間に閉店時間になってしまった。『あとで、みんなでご飯食べに行こうよ!』って誘われて、ご飯を食べに行くことになった。時間は深夜2時!今回はアリーナからタクシーで10分ぐらい走った場所の屋台だった。コジをはじめ、みんな好きなことでお金を稼いでいるので目がキラキラしている。アリーナにも目がギラギラとギラついたダンサーの女の子たちもいたけど、コジのまわりはそういう人とは無縁のようだった。

ふっ!と昔のことを思い出していた。熊本の玉名という温泉地で出逢った、プロのダンサーとシンガーを目指していると言っていた女の子たちのことだ。そこは、と、あるスナックで・・店のママさんもスタッフの女の子たちもフィリピンの人たちで、スタッフの女の子達は全員がダンサーかシンガーのプロフェッショナルを目指していると言っていた。昼は厳しいレッスンを受けて、夜は生活費を稼ぐためにスナックで働いているそうだ。ひとりのダンサー志望の子が言っていた。
『どれだけ努力して頑張っても、ここにいる全員の中で1%の人しかプロになれないことはわかっている。でも努力したその先に1%でも成功の確率があるなら私は頑張れる!』オレは当時、30歳後半。このダンサーの女の子はまだ21歳と言っていたっけ!驚いたよ!オレにはここまで腹を括(くく)って頑張れるものがなかったから・・この子がその後プロのダンサーになったのかどうかはわからない。でも・・とにかく笑顔で楽しそうに踊る子だった。なんかコジを見てるとその子のことを思い出してしまう。コジや仲良しの友達、レディーボーイAとBだって経済的には決して恵まれていないだろう。それでも好きなことで心を満たして人生を楽しんでいるんだなぁ。
そうそう、クリスマスシーズンだったのでコジからクリスマスプレゼントをおねだりされたんだけど・・オレの腕にしているGショックが欲しい!って言い出したから驚いた。だってこれ相当にポンコツでくたびれてるよ!これが欲しいの?って何度聞いても、そのGショックじゃなきゃヤダ!っていうもんだからプレゼントしたんだ。おじいちゃんGショックだっただけに、今頃は南国セブでのんびり過ごしてるんだろうね。

コジやみんなに『ありがとう!色々楽しかったよー!』ってお別れして、タクシーで学校まで乗ったら600ペソという超がつく高額料金だった。早朝にタクシーを読んだから割増だってことはわかるけど・・一気に酔いが醒めたね!
自分の部屋に戻ったのが早朝の4時!? 明日、帰るまでに色々とやらなきゃいけないことがあるけど・・今は寝るおやすみ💤

残念ながら・・コロナの影響をモロにくらってアリーナは閉店してしまった。コジと仲良しの友達、レディーボーイAとBが、今、どうしているのかはわからない。けど・・あの子達のことだ、きっと、またどこかのビキニバーで今も楽しそうに踊っているに違いない。

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