お母さんも満たされたかった 〜保護者との関係作り〜
こんにちは。
ポンコツ母さんは元保育士です。
今日も音声での配信もしています。
両手は塞がっているけど、
耳だけは空いてるよって方は、
ぜひ利用されてくださいね!
今日は、
お久しぶりとなって
しまいましたが、
保育園で勤務している時の
お話です。
今回は、
どちらかと言うと、
保育士さんなど
保育をされている方へのお話です。
少しコミュニケーションが
難しいタイプのお母さんと
関係を作っていく時の
参考になるかなと思います。
保育士として働きだして
4年目か5年目の年、
乳児さんのクラスで
あるお子さんを担当させて
いただきました。
乳児さんであることと、
そのお母さんがフルタイムで
働いてみえたこともあり、
日々の様子についての連絡は、
ほぼ連絡帳を使ってのやり取りで、
直接、お母さんとお会いするのは、
延長保育のシフトに入って
いた時だけでした。
このお母さん、
ちょっとやんちゃな雰囲気の
ある方で、
担任をするとなると、
少し気力が必要となるような
タイプのお母さんでした。
いつも、つんけんしているという
感じでしょうか。
関わらせていただくには、
少し怖いなと感じる雰囲気が
ありました。
(表現が難しく、こんなお伝え方で
すみません😅)
ただ、
直接お会いすることが少ない為、
連絡帳を使って、
少しずつ少しずつ、
お母さんとの関係性を作っていく、
そんな進め方をすることができました。
そのおかげで、というのも
おかしいかもしれませんが、
その後、
このお母さんの
表に見えている姿とは
違った思いを知ることに
繋げることができたと
今では思っています。
当時、担当させていただいていた
そのお子さんには、
小学生のお兄ちゃんがいました。
よく送り迎えにも付いてきて
いたのですが、
その時に、そのお母さんの
お兄ちゃんに対する関わりが
とても気になる感じで、
そういった事からも、
どうしても目について
気になってしまう対象のお母さんでした。
それでも、
毎日、連絡帳への記入は
してきてくださるので、
私も、
お母さんの伝えてくださる内容に
1つずつ丁寧にお答えすることを
続けていきました。
時には共感したり、
時には、
その日のお子さんの
カワイイ姿をお伝えしたり。
連絡帳は、本来は、
家庭での食事や排泄、その他、
いつもと違う様子が無いか
などを知ることで、
保育園での保育をする際に、
安全にお預かりするために
記入をお願いしていたものです。
(今は手書きの連絡帳が無くなったり、
かなり簡素化されていたり、
ということも聞きますが)
ただ、当時は、交換日記のように
なっているところも少しあって、
お母さんの思いを伝えてくださる
場になっていることもありました。
このお母さんは、始めの内は、
少し警戒されているところも
あったのかなと思いましたが、
それでも、毎日記入は
してきてくださいました。
私は、そんな姿に、
こちらもしっかりと答えたいと思い、
ほんの少しの事でも、
お子さんの姿や、
お母さんの伝えてくださる事に、
丁寧に丁寧にお答えするように
していきました。
すると、その内に、
連絡帳に書いてくださることも
増えたり、
お母さんの感情が見えるような
内容も書いてくださるように
なってきて、
そのお母さんとの関係が、
少しずつできてきたのかな😊
と感じられるようになっていきました。
そして、ある日、
いつものように連絡帳を開くと、
いつも記入をする連絡帳のフリー欄に、
ロール状にできそうなくらいの
長〜い紙が貼り付けてありました。
おっ?? なんだ??
その紙を開いてみると、
そこにはお母さんからの
たくさんのメッセージ😳
そして、その内容を読んでみると、
そこには、私が思いもしなかった
ことが書かれてありました。
それは、
そのお母さんの生い立ち、
そして、
そこにどんな思いがあったか
ということが書かれてありました。
そのお母さんの表向き!?というか、
目に見える姿は、
つんけんしていて、
保育園に対して
攻撃的な時もあります。
でも、
その連絡帳に書かれていた内容は、
私も母親の愛情が欲しかった
という、
とてもデリケートなものでした。
どういった流れで、
お母さんの本当の思いを
伝えてくださったかは、
記憶が曖昧になっているので、
お伝えできず残念ですが、
私にとっては、
その言葉が
強烈に印象に残りました。
このお母さんも
満たされたくて、
でも満たされなくて、
素直にもなれなくて。
でも、連絡帳という、
直接顔を合わせずに話ができる
というツールを使うことで、
少し素直になれて、
本音を表に出すことが
できたんだな。
頼るところが、
思いを出すところが、
欲しかったんだな。
このお母さんが勇気を出して
思いを伝えてくれたこと。
私は、この思いをしっかりと、
聴かなければ。
私は、
このお母さんに負けないくらいの
長〜いロール紙が作れそうなくらいの
返事を書かせてもらいました。
それまでにも、
少しずつ関係はできてきて
いるように感じていましたが、
その長いお手紙のやり取りの後から、
信頼してくれたのかな
と感じることができる
関係性となっていきました。
その後は、お母さん自身が、
仕事で成績を出せた時には
嬉しそうに報告してくれる
こともあったりと、
お子さんの保育の事だけでなく、
お母さんの精神的な変化を
感じる内容を話したりして、
少しずつ、お話する内容も
幅広くなっていきました。
これまでの姿は、
意地を張って
一人で必死に
踏ん張ってきたんだな。
だからこそ、本当は
頼るところが欲しかったんだな。
そんな風に感じてから、
そのお母さんのことを
愛おしく感じるようになりました。
保育園は通う年数が限られていて、
いつか、私と会うことも
無くなってしまうけど、
でも、今だけでも、
私が、お母さんのホッとする
場所になれたら
と思いました。
お母さんも、
満たされたくて満たされたくて
一生懸命に愛情を求めていたんだ。
当時を思い出してみると、
こんなにじっくりと
関わることのできるは、
保育園のお仕事だからこそ
かもしれないな
と感じます。
仕事量が多すぎて、
なかなか、じっくり一人ずつ
関わることは
難しいかもしれません。
でも、やっぱり、
お母さんの安定が
お子さんの安定に繋がる
と思うと、
お母さんや保護者の方の支援の大切さ
を感じずにはいられないなと、
改めて考えることになりました。
もちろん、本当のところは、
保育園であっても、保育園でなくても、
お子さんやお母さんに寄り添う
ということが、
関わる時間の長さよりも
大切な事かもしれません。
そして、その結果、
信頼関係を築く事ができたら、
お母さんもお子さんも
救われることがあるのかなと
思います。
もし、
上手くコミュニケーションが
取れないお母さんなど、
保護者の方がいらっしゃったら、
もしかしたら、
助けを求めていることも
あるかもしれません。
この時の私のように
お手紙や連絡帳を使っての
コミュニケーションが
適しているという場合もある
かもしれません。
お子さんが育つ上で、
情緒という点は、とても重要です。
その為には、
そのお母さんの支援も
重要であることを、
改めて感じましたし、
保育をされている方にも
もう一度思い出してもらって、
保育士さんや保育園などが、
安心して頼れる場所になり、
お子さんやお母さんの
一人でも多くが、
安心して過ごせたら良いなと
思います。
今頃、どうしてるかな…
そんな事を気にしながら、
当時の事をお伝えしてみました。
笑顔でいてくれたら
嬉しいですね🤗
それでは今日はここで終わります。
最後までお読みくださいまして、
ありがとうございました🍀