東宝『エリザベート』※初めに
※敬称略にて書かせて頂きます。
私がミュージカル『エリザベート』を初めて観たのは
宝塚歌劇団の1998年、宙組公演。
トートは姿月あさと。エリザベートは花總まり。
正確には「観た」というより「聴いていた」だろうか。
当時私は4歳で、夜な夜な母が観賞していた。
元々母はヅカオタで、この頃姿月あさとを追いかけていた。
そんな訳で幼少期からの英才教育により、うちの3姉妹はエリザベートの曲をほとんど歌える。
成長していく過程で、何年かに1度は上演されるエリザベートを幾度となく観てきた。
もちろんしっかり観ていたのは母なのだが。
そんな母がずっと口にしていたのが、
「宝塚は夢を見るものだから、歌が少々下手だったり、ダンスが踊れなくても
華があればトップに立つ。だから、他のミュージカルを観ると宝塚は観れなくなっちゃう。だって他のミュージカルは歌が上手いのは当たり前、ダンスは上手い人が踊るんだもの」
という旨のことだ。(この表現は私が理解した内容であって、母が実際に言った内容はもっとマイルドだったと思う。決して宝塚を卑下しているわけでは無いことをご了承いただきたい。)
私は実際に宝塚を観劇しに行ったこともあるし、推しがいたこともあった。
だから、ふむ、なるほど、他のミュージカルは観ないでおこう、と
十何年も前に母から言われたことをしっかりと守って、宝塚以外のミュージカルを観たことがなかった。
小学生低学年の時だったか、1度東宝エリザベートを家族で観に行った記憶があるが
道中にトイザらスに行ってはしゃいだ記憶しかなく、観劇した記憶はすっかりない。
かすかに覚えているのは、始まってすぐに死の手下たちがゾンビのように舞台で歩いていたことくらいだ。
恐らく単純に怖かったからあまり観られなかったのもあるのだろう。
だから、今回の東宝エリザベートが、私史上初の宝塚以外のミュージカルと言っても良いだろう。
さて、では何故宝塚以外のミュージカルを見ようと思ったのか。
母と姉が博多座に東宝エリザをヅカ友と観に行ったのがきっかけだ。
友人の誘いで行ったようだったし、母からは特に感想も送られて来なかったので
まあ、やはり宝塚の方が良かったのかな、なんて思っていた。
が、姉が「むっっっっっっちゃ良かった。1/30.31で配信があるので良かったら…」
と連絡をしてきた。前置きを忘れていたが、もちろん姉もヅカオタだ。
古川雄大のトートと田代万里生のフランツがとにかく良かったと言うのだ。
そんなに言うなら、観て見ようかなと興味が湧いた。
井上芳雄がトートをやっているのは知っていたし、まりさんがエリザベートをやっているのも知っていた。
しかし、違う名前が出てきてそれが良いと言われると気になるし、
何よりヅカオタが良いというエリザって?という単純な思考だった。
アーカイブでも観れるということもあり、意を決して両公演とも観ることにした。
もう1度書かせてもらうが、今回が初の東宝エリザ鑑賞だということを理解していただいた上で次の投稿を見ていただけるとありがたい。
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