(119)クソゲーをする人がいる理由

クソゲー動画を見るのは好きだ。しかし、それは編集が面白いからであってクソゲーが好きなわけではない。むしろ私はクソゲーを5分でプレイしなくなる。

クソゲーと言えばKOTY受賞作品のイメージがあるが、KOTY以外にも巷にはクソゲーがあふれかえっている。

クソゲーのジャンルも様々だ。中身のないゲー無。今まで努力してきたデータが消える賽の河原バグのあるゲーム。シナリオやキャラに魅力がなさすぎて、プレイしたことを後悔するゲーム。明らかに難易度調整がされていないゲームなど

しかし、これらのクソゲーをプレイする人は一体何のためにゲームをするのか？

この人たちのクソゲーをプレイする理由は明らかにゲームだけでは説明できない。ゲームは基本的に面白いからプレイする。面白くなければプレイしない選択肢があるからだ。

その理由は、クソゲーを他人と共有するというものである。会話のネタやこういうクソゲーがあると広めること、クソゲーの感想を書き込むことなどありとあらゆる手段を用いて、苦痛をもたらしてくれたクソゲーに対して最大限の敬意をもって罵倒し、感想を共有する。プレイヤーはクソゲーから解放される喜びとクソゲーを広め、クソゲーへの罵倒を以て、初めてクソゲーをプレイした意味を見つけるのだ。

そして、そのクソゲーへの罵倒は広まり、クソゲーはさらにクソゲーとしての地位をほしいままにする。

以上のようにクソゲーをプレイする理由の一つを考えてみた。クソゲーは一人で楽しめるような代物ではなく、他者と共有することによって始めてプレイする価値を見つけられるのである。

2020/8/3