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お酒を美味しく飲む為に

 久々にエッッッッセイを書こうと思います。セイッ!
 とは言えお酒なんてものはいつどうやって飲もうが大抵は美味しいので、そんなに仰々しくタイトルを付けてまで語るようなものでもないです。ただ、固定観念に囚われないものの考え方として参考にして頂ければと思います。固定観念だな、森田ぁ

 会社の同じ課に、シルバーで再雇用された方がいて、仮に森田さんとします。
 御歳73歳ですがまぁー元気。パソコンもバリバリ使いこなし、現場にも出て作業もします。はっきり言って金持ちで、名古屋にマンションを二棟持っているのでした。許せねぇ
ボケないように手を動かしたくて出社しているだけなので、悠々自適です。子供たちが飛び立って広くなった二世帯住宅を持て余しているので、食事はレストランに行くことが多いそうです。
 行きつけのレストランでは、赤ワインを飲むそう。奥さんと2人でも飲みきれないので、余った分は持って帰るんだとか。そんなところもお茶目。
 そのレストランの赤ワインですけど、予約時に冷やしておいてくれと注文するそうです。僕はその時に訊き返しました。
「えっ、赤ワインって飲み頃は17℃ですよ。そんな白ワインみたいにキンキンに冷やしてしまったら、せっかくの赤ワインがもったいない」
「かまわんのよ。俺は冷やした方がうまい」
 僕はその時、『金持ちのくせにワインの適切な飲み方知らないのか……』としか思いませんでした。でも、今となってはわかります。
 確かに、白ワインは11℃と冷たいのに対し、赤ワインは17℃が適温とされています。そう、適温と『されている』だけなのです。多くの人が、多くの専門家が結論づけた、一番香りが立って味わいやすい温度と『されている』だけなのです。必ずその個々人にとってもそれが適用されるわけではなく、その人にとっての正解は、その人だけが持っている。
 前も記事で書きましたが、美味しいと感じるのは舌ではなく脳です。森田さんにとって17℃のぬるいワインは口に含んだ時不快になるというのなら、どれだけ高級でどれだけ適温で飲むべきワインであろうとも、飲むのが森田さんなのであればそのワインが一番輝くのはきんきんに冷やした状態なのです。

 それからの僕は、固定観念に縛られることはなくなりました。もちろん、まずは正しいとされている17℃で一度飲んでみた上で、という前提はありますが、どんな飲み方をしても良いと思うのです。その人にとって赤ワインとのマリアージュが海老のマリネだったりするかもしれませんし、白ワインで牛肉のステーキ食べてもいいんです。マリアージュだって所詮は誰かが勝手に決めたものです。自分に合う組み合わせを探して、自分だけのマリアージュで友達と対戦しよう!(ぽんど名人)

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