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趣味は”45歳独身狂う説”を倒せるのか?

筆者は以前より、独身のまま45歳を迎えると男女問わず狂うと提唱してきた

45歳は周囲でぽつぽつと大病を患い場合によっては他界してしまう知り合いが出てくる年齢である。親族や両親、友達や会社の同僚……そういった病魔に侵された身近な人々を目にしたとき、人は人生のタイムリミットについて意識し始める。自分の人生は確実に折り返しており、残された時間はそこまで長くないかもしれない。そう考えたときに、人はどうしても45歳までの人生で”取りこぼして来たこと”を意識してしまう

取りこぼして来たものが大きければ大きいほど、人はそれを何とか取り戻そうと一発逆転をかけて無謀な大勝負を仕掛けたり、その穴を何か別のもので埋めようとして依存症になってしまい狂っていくのである。三島由紀夫がクーデターを扇動し切腹したのも45歳であった。

取りこぼしてしまったときに致命傷となりかねないものの代表格が結婚と子供である。この2つは45歳までに手に入れられなかった場合、いくら努力してもアラフィフ以降に手に入れることが非常に困難だ。男性も芸能人やIT企業社長のような特別な人間を除き、45歳を過ぎてから子供を産み育てられる若い女性と結婚することは困難である。女性に至ってはいくら不妊治療の技術が進んだとはいえ、自身の身体で妊娠出産することは極めて難しい年齢と言わざるを得ない。45歳の時点で家庭を築けなかった男女は残念ながら取り返しがつかないのである。

そんな未婚の45歳男女に残された道はもう一つしかない。それは家庭がはまるはずだった人生に開いた巨大な風穴を別のなにかで埋めることである。男性であればそれがアルコールやギャンブル、スナック通いであったり、女性であればブランドバックや海外旅行に歯科矯正などの美容関連であったりする。

しかし上記のような依存しやすい対象は往々にして副作用が強い。男性が依存しやすい酒やギャンブルは身体を急激に蝕んでいくし、女性が依存しやすいブランドバックや美容関連には多額の費用が掛かる。依存が深まるほどその副作用も強くなり独身中年の人生を破壊してしまう。

そんな中で人生を壊すことなく孤独と孤立の穴を埋めてくれると期待されているのが”趣味”である。

スマホゲーやアニメ、推し活、筋トレやランニング、楽器や小説、イラスト……様々な趣味が現代社会には溢れ、コミュニティもSNSを探せばいくらでもみつけることができる。

消費的趣味であるゲームやアニメ、動画鑑賞に能動的趣味のスポーツや楽器演奏、イラスト。それらを楽しむことで45歳以降も健全にすこやかに人生を送れるのではないか?生きがいと呼べる趣味とコミュニティがあれば家庭は持たなくても問題はないのではないか?

結論から書こう。

残念ながら趣味だけで45歳独身狂う説を倒すことは非常に困難だ。

その理由はいくつかある。まず一つ目が……

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