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育児世帯を苦しめるイマジナリー育児論とは何か?

終わりの見えないインフレと恋愛至上主義の加速により、子供を持つことの難易度が上がり続ける令和日本。そんな中で盤石な仕事に就いてパートナーを探し出し、めでたく子供を授かる事にも成功。いよいよ念願の子育てが始まる幸せいっぱいな夫婦……そんな令和日本の勝ち組ともいえる彼らが気をつけなければならないものがある。それが”イマジナリー育児論”である。

イマジナリー育児論とは大きく分けて2種類あり、一つが主に育児未経験たちがネットで聞きかじった情報を元に脳内でイメージした”実際の育児とはかけ離れた理想論ばかりのお花畑育児論”である。

育児経験者は育児が大人の思い通りには進まないことを身をもって知っているため、自分たちと同じ道を歩む育児世帯に比較的暖かいことが多い。しかし育児を経験していない人々は、便利になった現代社会で育児は大人がコントロールできるものになっている、と勘違いしてしまい、そのため育児に振り回される親に非常に手厳しい意見をぶつけてくることがあるのだ。

イマジナリーお花畑育児論が有害な理由が『こんな育児が出来ると親子でハッピーになれるよ!』というポジティブな内容ではなく、『こんな育児をしてあげないと子供が可哀そう!』といったネガティブなものが多いことだ。酷い場合は『このぐらいの育児が出来ない親は失格!子供の虐待だ!』といったところまでエスカレートしている場合がある。ネットには子供を持たないことを肯定するための理論武装として、育児のハードルを意図的に上げている中年未婚者も存在するので要注意だ。

子供を欲しいと思っている夫婦がもしイマジナリーお花畑育児論を信じてしまうと、『離乳食は無添加のものじゃないとダメなのかな?』『母乳育児では栄養が不足してきちんと発育できないの?』といった具合に育児に不必要な不安を感じてしまう。

しかし子供、特に乳児期の育児で大切なことは、きちんを愛情をもって接しつつ、病院や市の子育て課から貰ったパンフレットに沿って、ワクチン接種や定期健診を問題なくクリアできるように子供を養育することである。過剰な栄養面での気遣いや、過度な思いやり育児で夫婦が心身をすり減らす必要は全くない。子供にとって一番の不幸は育児をめぐり喧嘩が絶えない両親に育てられることである。

育児はいくら未経験がイメトレしたところで、当事者になるまでは絶対にわからないものである大切なことは夫婦や子供に合ったやり方を柔軟に選択することだ。母乳VSミルク論争などもよくみかけるがハッキリ言って子供が喜んで飲んでくれればどらでもよいのである。最初から正解はこれしかない!と決めてかかることは、育児から柔軟性を奪い、両親子供ともに育児が苦しくなってしまうだけである。

もちろん育児世帯にも独自の育児理論を持ち、それに沿わない育児世帯を非難する人もいることはいるがその絶対数は非常に少ない。ネットではそういったグループの声が大きくなるため勘違いしてしまいがちであるが、育児を経験した世帯は基本的に同じ育児世帯には優しいものである。なぜなら”お互い様”の精神が身についているからだ。

育児を終えた町中のオジオバたちは子供たちが多少騒いだり走り回っても基本的に大目に見てくれるし、親切にしてもらえることが多い。大阪という土地柄もあるだろうが、育児をある程度の年数経験した男女は子供たちの自由奔放さに対するメンタルの”器”が大きくなり、他人の子供にも優しくできるようになっていくのである。

このように有害なイマジナリーお花畑育児論であるが、これよりさらに上にヤベェ理論がある。それが……

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